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宝塚花組博多座公演「あかねさす紫の花/Sante!!」

花組博多座公演。
昨年の宣言通り(?)、福岡まで飛んで観てきましたよ!
初めての博多座、噂には聞いていましたが、本当に素晴らしい劇場でした。
舞台と客席の配置はコンパクトで、座席も心地よくてどこからでも見やすい。
コインロッカーは大小たくさんあって、しかも無料。
トイレの案内もとてもスムーズです。
しかも幕間に客席で食事ができるので、開演直前にはゴミの回収も徹底しています。
なにより物販の充実ぶりがハンパない!
軽くどころかガッツリ九州物産展が催されていて、お弁当から甘いもの辛いもの、
お土産に至るまですべてここひとつでそろってしまいます。
「試食」もすごいので、休憩もあっという間。
ぼっち観劇でも全然暇じゃない(笑)。
劇場そのものだけでも楽しくて、「これはまた来たい!」と思ってしまいました。
博多座の良さだけでも、いくらでも語れちゃうくらいなんですが、
そんな箱の絶賛はさておき、花組公演「あかねさす紫の花/Sante!!」です。

博多座2018.05

今回はお芝居が役替りということで、都合をつけて両バージョン観劇しました。
だって、中大兄皇子と大海人皇子と額田王の三角関係を色濃く描いた、
宝塚きっての名作「あかねさす紫の花」ですよ?
しかも鳳月さんがなぜか中大兄に配されているんですよ?
これはもう万難排して行くしかないじゃないですか。
人の情熱、熱意ってすごいですね(笑)。
通常はキャスト別に感想を書いているのですが、
今回はA、B両パターンを比べる形でメモしておこうと思います。

役替り

AとBで主役が大海人皇子⇔中大兄皇子と変わるため、
場面の入れ替えや、歌、セリフの増減は多少なりともありました。
とはいえ、脚本上の大きな変更はなく、流れはほぼほぼ一緒。
それでも終わってみれば、役替りというよりも実質「2つの作品」の上演、
「全く別な作品」となったことは特筆すべき点かと思います。

Aバージョンはトップの明日海りおさんが大海人皇子を演じた「大海人皇子編」
こちらは大海人と中大兄、額田の3人の芝居力が拮抗していて、
人生をかけた恋のかけひきが、ヒリヒリとした痛みを呼ぶ「男女の憎愛劇」でした。
明日海さんの大海人皇子は、尊敬する兄に愛する額田を奪われたがゆえの弟としての苦悩、
男としての苦悩が歌やセリフに溢れ出ていて、
そのすべてがラストの「理性的に狂う」へとつながっていました。
鳳月さんの中大兄皇子は、帝たるべく育てられた人そのもの。
才があり、自信に溢れ、冷静で、迷いもなく、
すべてが「帝とはこうだ。こうあるべきだ」という判断の中で解決できると思っている節がある。
しかしそれが、彼の孤独と不幸の一因だったんじゃないかと思います。
ラストに弟に向かって言う「馬鹿者!」が寂しく悲しく響いて、それを象徴していたように感じました。
一方ふたりの男に思われる額田は、「実はこの人が一番罪深い」と私は思いました。
仙名さんの額田は利発で上昇志向が強く、心は大海人を慕っているのだけれども、
本能が、強い男、権力を持った男、頭の切れる男、つまり中大兄を欲しているんですよね。
だから中大兄強引な誘いに抗えない……というより抗う気がない。やっぱり罪深いわ(苦笑)。

Bバージョンは明日海さんが中大兄皇子を演じる「中大兄皇子編」。
こちらは明日海さんの中大兄皇子の強さが他を圧倒していて、
特に彼に振り回された大海人との「兄弟の確執」が浮き彫りになりました。
明日海さんの中大兄皇子は「私は兄だ、上に立つ者だ」という威圧感がすごかった。
帝としての有無を言わさぬ強さが際立っていましたし、
額田への愛も深くて、強引さに加えて、「絶対に手放さない」という執念が伺えました。
愛というより、あれはもう執着と言ったほうがいい気がします。
ラストにはAバージョン同様に弟の大海人に対して「馬鹿者!」と言いますが、
それは抑えきれない怒りに満ちていて、周囲を震え上がらせるものがありました。
大海人を演じた柚香さんは、とにかく大らかでまっすぐな皇子でした。
純粋に兄を慕い、心から額田を愛していたのに、そのふたりに裏切られて絶望し、
その兄にも運命にも抗えないがゆえに、狂わなければならなかった。
ラストの酔いながらの立ち回りは、あまりにも悲しいものでした。
そんな圧倒的な力を持つ中大兄と純粋な大海人に愛される額田は、
役替りすることなく仙名さんが演じています。
Bでの仙名さんの額田は天真爛漫で好奇心旺盛な女の子、
それゆえに優しくて素直なだけの大海人では物足りず、
それほど好きではなかった中大兄に走ったように見えました。
こちらもやはり「額田が悪い」と私は思ったのですが、さてどうでしょうか。

もうひとり、作中には天比古という仏師が登場します。
天比古は額田を女神のように崇めていて、彼女の姿を仏像に彫ろうとする青年です。
彼は話の筋には絡んでこないので、作中でのその存在意義をつらつら考えてみたのですが、
飛鳥時代の男女観、夫婦制度はともかく、今の世を生きる観客に対して、
「弟皇子の妻でありながらその兄になびく額田の罪を緩和する」役割なんじゃないかと思いました。
天比古は額田を菩薩のように思っていたけれど、彼女が結婚して子を生み、
それにもかかわらず別な男の元へなびくというその穢れた姿を目にして、とても落胆します。
天比古に寄り添うことで、観客もまた、額田の罪を「理解」できるのかな……と。
そう考えると、天比古ってすごく演じるのが難しい役ですね。
Aバージョンでは柚香さんが天比古を演じましたが、一途に額田を思い続けていたので、
その額田が浮気をするような女だったと知って、彼女に対して絶望します。
Bバージョンでは鳳月さんが天比古を演じていますが、額田こそ求めた菩薩像だと思っていただけに、
その額田の罪深いことを知って、彼女に対してだけでなく、彼女を選んだ己自身にも失望します。
天比古のシーンはAとBでほとんど変更がなかったと思うのですが、全く違う役作りでした。
芝居って面白いなあと思います。
AとBで役の変わらないその他の人たちも、やはり相手が変わることでずいぶん印象が変わりました。
瀬戸かずやさんが演じた中臣鎌足なんかも、自分の役目に自負があることに変わりはないんですが、
鳳月さんの中大兄(A)に対しては「私がいるから今の貴方がいることをお忘れなく」と、
明日海さんの中大兄(B)に対しては「私を失望させたらすぐにでも見捨てますよ」と、
そんな心の声が聞こえてくるようでした。

いずれにしても、芝居ってやっぱりすべてのアンサンブルによって成り立ってるんだなと思いましたね。
誰か一人が突出していてもだめで、全員がバランスよく配置されて力を発揮することで、
初めて「舞台として良い作品」になるんですよね。
それは作品そのものの良さとはまた別で、舞台としての見応えです。
その面では、AとBには大きな差(良し悪しではなく)があったと思います。
宝塚のスターシステムに当てはめた、言ってみれば正統派の配役がB。
Aは強いて言えば芝居としての面白さを求めたということになるんでしょうか。
しかし劇団的にはBだけでよかったはずで、なぜAを作ったんでしょう
一応「明日海さんが中大兄も大海人も演じたいと希望した」とされていますが、
「はたしてそれだけなのか?」と、「それで主役が変わるというめちゃくちゃ大変なことをやるかな?」と、
両バージョン見た今だからこそ考えてしまいます。
何か意図があるのか、ただチケットを売るためにファンのニーズに応えたのか、
うーん、あれこれ勘ぐらずにはいられないです、正直なところ。

ああ、ショーのSante!!について書くスペースが無くなっちゃった。
でもこれだけ。
私にとってはもうン十年ぶりに見るショーだったんですけど、ものすごく楽しかった。
「あれー? ショーってこんなに楽しかったっけ?」って思ったくらい。
そして、鳳月さんのマルセル・セルダンはやばかったですね。←語彙力崩壊
うん、やばかった。
あと美女とスーツと黒燕尾もやばかった。←語彙力喪失

わざわざ福岡まで遠征しましたけど、行ってよかった。
とにかく芝居もショーも、早く円盤でいろんな場面を確認したいです。
プログラムに昔のように脚本を載せてくれればいいのにーーー!

ベルガモットの香り

私の好きな香りのひとつに「ベルガモット」があります。
紅茶のアールグレーの香りですね。
この香りが嗅ぎたくて、わざわざアールグレーを頼むこともあります。
ベルガモットは不安や緊張を和らげたり、鎮静効果もあるそうなので、
必要なときは精油を持ち歩いたりしています。
必要なくてもスーハーしちゃうこともあります。
だって好きなんだもの(笑)。

で。

ホテルに行くと、わりとよく出会うアメニティに、
POLAの aroma ess.(アロマエッセ) があります。
これがまさしくベルガモットの香り!!!

aroma ess.(アロマエッセ)

ビジネスホテルにも、よくボトルで置いてあります。
このシャンプー/コンディショナーがセットされていた日は、本当にテンション上がるんです。
仕上がりは別段良いわけでも悪いわけでもないんですが、この香りが好きなんだもの(笑)。
ドラッグストアで見たことがないので、「きっとホテル専用の商品なんだろうな」と思っていたんですが、
調べたら、なんだ普通に市販されてるじゃないですか。

でも。

口コミを見るとやっぱり、「あまり売ってないので~」ってある。
通販で手に入れることもできるみたいですが、
それだったらホテルで「当たる」のを楽しみにしたほうがいいかな~。
こういうのって、たまに触れるからいいのかもしれないですしね。