「天地人」#10 二人の養子

しょっぱなから、柿崎さんが突然三郎くんの重臣になっていてびっくらしました!
謙信の重臣の間違いではないのか?
柿崎さん自身も「わが柿崎家は長年、春日山の御屋形様にお仕えしてきたのじゃ」と言っているように、
ドラマ上でも、柿崎さんが三郎くんの重臣として動いていた形跡はありません。
ずっと謙信の重臣として働いてきていたはずですし、
その重臣の1人として、謙信の後継者に三郎くんを推していただけのはず。
それがいきなり三郎くんの重臣とはこれいかに。
話の流れとして柿崎さんが三郎くんの家臣になってないと、
三郎くんが景勝のもとに出向くいわれもなくなるし、遠山まゆげ氏の陰謀も成り立たなくなります。
だから今回急に、三郎くんの家臣ということになってしまったんでしょうね。
どうでもいいことなんだろうけど何か気になる。(苦笑

それにしても人の一生とはわからないものです。
自分の意思で生きているつもりでも、周りの思惑に人生が左右される。
戦国の世なれば、その影響力も計り知れないほど大きいのでしょう。
景勝にも景虎にも争うつもりはこれっぽっちもなかったと見えます。
景勝は景虎の能力を認めていて、景虎は景勝の家督相続を正当と思っている。
2人の個人的な感情は別として、互いに争う所以はないはずでした。
しかし、景勝は謙信の後継者としての立場を強固なものにしておきたい家臣に説得され、
景虎は越後の領主となって欲しい家臣の野望に乗せられて、
望んではいなかった争いへと引きずられていってしまいます。
同じ養子として互いに意識はしていたでしょうから、
もしかしたら心の奥底では決着をつけることを望んでいたかもしれません。
しかし少なくとも今の時点で当人たちの意思はそこにはありませんでした。
北条からの養子である景虎にとって大切なことは、上杉家中にあって信頼を得ることだったでしょう。
多分そのために努力もしたでしょうし、気も遣ってきたのだろうと思います。
それなのに、この肝心なときに、得たと思っていた信頼が粉々に壊れてしまいました。
傷ついた景虎が憤るのも仕方のないことではありますが、
信頼されることを求めていた景虎自身が、実は相手を信じきれていなかったというのが、
彼を闇に突き落とした最大の原因なのだろうと思います。
たとえ遠山まゆげ氏がどんなことを吹聴しようとも、
彼が景勝を信じることができていれば、事態は違っていたかもしれません。
そしてもし景勝がもう少し言葉を足していたら、争いは避けられたのかもしれません。
そもそも遠山まゆげ氏の密書を押さえた景勝は、
なぜあれをもって景虎を問いたださなかったのでしょうか?
本物か偽物か判断がつかないとしても、柿崎さんの一件がある以上、
弁明を求めることは不自然ではないと思います。
それがさらに景虎を傷つける可能性はありますが、
あの景勝と景虎なら、一対一で話せば分かり合えるように思います。
そうすれば景勝たちが夜陰に乗じて本丸を占領する必要性もなくなるわけで、
景勝が己の義に疑念を抱きつつ武装することもないわけです。
景虎が「裏切ったな!」と憤怒の形相になって兼続に刃を向けることもないわけです。
あらら、そうすると御館の乱が起きませんね。(爆
でもまゆげ氏がどうせまた別な何かを企むでしょうから、やっぱり争乱になるんだろうな。

ところで兼続ですが、いつの間にか人を斬れるようになってしまいました。(汗
あれだけ悩んでいたのに、いったいどう吹っ切ったのでしょうか。
画面が暗くてはっきりしませんでしたが、蹴りとか突きとかだけで戦ってました?
せっかく三池監督演じる三郎配下の眼帯家臣と再び合間見えたというのに、
なぜか上田衆が寄ってたかって崖から突き落としという展開に……。
思わず「え~~~~~~~~~っ、マジで」とつぶやいてしまいましたよ。(苦笑
てっきり兼続とスポットライトの中で戦い、兼続が眼帯家臣を倒すんだと思ってましたから。
それによって1つの成長が見えるってもんだと思うんですけど……惜しい扱いですよねえ。
なんで崖から突き落としたのかなあ。
もしかして生きていて、また出てくるのかしら?


●景勝公今週の一言

上杉景勝 「そのような卑怯な真似が、わしにできると思うか」

そのまんまのセリフではありますが、景勝の性格をよく表していますよね。
兼続たちの本丸占拠という自分の意思にそぐわない行為に対して「ご苦労であった」という一言も、
ものすごくたくさんの想いがこもっていて切なくなりました。
怒鳴りつけたい気持ち、ねぎらいたい気持ち、全部がそこに詰まってる。
己の義に疑念を持ちつつも、本丸占拠を認めた景勝。
ドラマの現状を考えれば、景勝は普通に本丸に移って問題なかったように見えます。
謙信の遺言は家中に受け入れられているようだし、
もう1人の後継者候補である景虎が景勝の家督相続を公に認める形になっていました。
後に異議を申し立てる者が出て争いになるとしても、
今は夜陰に乗じずに正々堂々本丸に入って後継者宣言をしてもよかったような。
争いに身を投じる覚悟をした景勝が、これにどうやって己の義を見つけていくのか。
御館の乱のポイントはここに絞られてくるのでしょう。

*アイコンは戦国武将絵巻さんからお借りしています

14 Comments

豆州  

グダグダな「御館の乱」をやるくらいなら、
カタリーナさんの仰る流れで、
ナシにした方が面白いのかも・・・
と思ってしまいました^^;;

兼続は弟を守れるくらいの「活人剣」の達人ですから、
刀は防御用で、攻撃は手か足を使ってましたねww

2009/03/09 (Mon) 22:26 | REPLY |   

まるひげ  

確かに…!

北条&晴家の景虎ヨイショに刷り込まれてスルーしてきましたが、
おかしいですよね、「三郎の重臣」扱い。
…まぁ、おかしいと言ったら、初っ端から景虎の扱いがぼしょぼしょ…(濁)。

前回、今回と御館の乱に向かって急加速した気がしますが、
結局は遠山氏の意のままに操られてる景虎、
未だ迷いが残る景勝さま、
次回どうなるのかハラハラです。

2009/03/09 (Mon) 23:37 | REPLY |   

ひさや  

いつもは突っ込まないのですが

同じく、柿崎さんの名前の上に出た「景虎の家臣」に、大いに突っ込んでしまいました。
今作、強引な展開が多い気がします。そこを楽しめるようになれば少しは見やすいかも知れません。
・・・自分は冒頭の「イケメン」の題字から、既に頭が痛かったりもします。

突っ込みどころが同じだったので、思わず書き込んでしまいました。突然の書き込み、ご寛恕ください。

2009/03/10 (Tue) 01:13 | EDIT | REPLY |   

名無しさん  

あんなんでは・・・・

去年の篤姫同様「子供にも分かる『直江兼続』」を作っているのでしょうか?
あれでは、子供も「おもしろい!」と思って見るのでしょうかねえ・・・・
といっても、子供の方が鋭い視点で見ていることの方が多いのですがねえ・・・
すべてが「茶番」に見えてきました--;;
この際、柿崎が誰の重臣でもいいや~と思ってきました
きっと、制作側でも「どうでもいいこと」なのでしょうけど・・・・

2009/03/10 (Tue) 06:21 | EDIT | REPLY |   

Aki_1031  

しょっぱなの「イケメン」の文字で、ああ…終わったな…と
感慨深く思ってしまいました(え?早すぎ?笑)。
「篤姫」とはまた別の意味で色々とツッコミ所が多すぎて
もはやどこから突っ込んでいいのか分からなくなっています(泣笑)。

御館の乱はナシで!という斬新なアイデアに賛成です!(え)
ここまで来たら、表面上だけ年表に沿われても空しい限りです。
でも、
>でもまゆげ氏がどうせまた別な何かを企むでしょうから、やっぱり争乱になるんだろうな。
には笑ってしまいましたがvv
別な何かを企んでくれた方がワクワクして面白そう~♪♪

2009/03/10 (Tue) 15:29 | EDIT | REPLY |   

木暮兼人  

不自然すぎて

このままの展開では御館の乱に突入して欲しくないですよね・・・

惣右衛門のなりふり構わぬ行動に
かなり辟易してしまいましたし
なによりあれでは景勝さんのみならず
兼続も責任のとり用がないのではないでしょうか!

しかし・・・
「部下がやりました」
「秘書がやりました」
というのも問題ですが
「パパがやりました」
という話の持っていきかたは
どうにも締まらないです・・・

2009/03/10 (Tue) 19:01 | REPLY |   

カタリーナ  

■豆州さん

御館の乱で5話くらい使うんですよね。
グダグダなのか、ちょっとは見応えがでるのか……。
ここが正念場といったところですね~。

> 刀は防御用で、攻撃は手か足を使ってましたねww
あ、やっぱり。(苦笑
蹴りとか突きとかばっかりで、
斬っているようには見えなかったんですよね~。
刀が防御オンリーということは、
まだ人を斬る云々て考えてるんでしょうかね。(苦笑

2009/03/11 (Wed) 19:40 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■まるひげさん

柿崎さん、最初っから景虎の家臣設定ならまだよかったんですけど、
突然この回でそういうことになったもんですから、
なんじゃそりゃと突っ込まずにいられませんでした。
強引な脚本の都合なだけに、ちょっとお粗末だなあと思います。

ハラハラといえば、いつになったら兼続が使える家臣になるのか、
そちらのほうがハラハラでございます。(爆

2009/03/11 (Wed) 19:49 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■ひさやさん

そういえばひさやさんは謙信公を尊敬されているのでしたよね。
柿崎さんの件は、史実はどうであれドラマ上の設定として、
最初から景虎の家臣になっていれば突っ込まなかったのですが、
いきなりの主替えで、やはりご都合主義にもほどがあるかと。(苦笑

> 今作、強引な展開が多い気がします。
いえ、お言葉通り強引だと思います。(笑
まるで伏線が張られていないので、すべてが唐突に見えるんですよね。
キャラも、10回使ってもまだつかみきれない描き方なので、
感情移入もしづらいですし、楽しむまでにはなかなか到達しないですね。

> ・・・自分は冒頭の「イケメン」の題字から、既に頭が痛かったりもします。
あ、私があえてスルーした部分。(苦笑
あのようなアバンタイトルを作るということは、
おそらく歴史に興味のない人が対象のドラマなんでしょうね。
だから中身も「とにかく単純に!」みたいになっているのかなと。

コメントはいつでも歓迎ですよ。
ツボが同じだったときにはまたお立ち寄りくださいませ。

2009/03/11 (Wed) 19:58 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■名無しさん(びびんばさん)

> 去年の篤姫同様「子供にも分かる『直江兼続』」を作っているのでしょうか?
うーん、説明が欲しい部分に大事な説明がなく、
変なところに余計な説明が入っていたりするので、
子供にもわかるどころかわかりづらいのではないかと思うのですが。(苦笑
篤姫は歴史ドラマというくくりではアレですが、
お姫様ドラマとしてはちゃんと成立していましたからねえ。
「どんど」と一緒で、この先もその場しのぎでドラマが進んでいくんだなあと、
脚本家の性質を痛感しております。(涙

2009/03/11 (Wed) 20:04 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■Akiさん

> しょっぱなの「イケメン」の文字で、ああ…終わったな…と
あれ、何かの効果を狙ったんでしょうが、逆に作用しましたよね。
「みんながドン引き」という効果があったという。(爆

> 御館の乱はナシで!という斬新なアイデアに賛成です!(え)
ご賛同くださりありがとうございます。
でも記事をUPしたあとで考えてみたら、口下手な景勝と、
ちょっとしたことでプライドが傷ついてご立腹しちゃう景虎では、
やっぱり話し合いは物別れになるのかも……と思いました。
そしてまたわんこがそこを余計に混乱させるんですわ!
ですので御館の乱は起きます。(爆
もちろん、二人が共同で越後を統治みたいな流れに持っていっても、
それはそれでIFものとして面白いのですけどね~。(笑

2009/03/11 (Wed) 20:09 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■木暮兼人さん

仰るとおりどこもかしこも不自然ですよね。
「どんど晴れ」を見ていた母によると、
結局その日だけそれなりに盛り上がって面白ければいい、
細かいことにはこだわらないという脚本家なのだろうと。
人を惹き付けるツボはプロとして心得ていらっしゃって、
そのあたりは確実に押さえてくる。
ただそれじゃ歴史物には通じませんよね。
小松先生は原作が事実を追うだけで間がスカスカだから、
人の心の軌跡をきちんと描きたいというようなことを仰ってましたけど、
今のところその様子は見られませんね。
唐突な惣右衛門の行動も、原作にもあったように思うのですが、
だったら初めからそういうことを匂わすキャラとして描いてくださればよいのに。
10回使ってまだ主要人物のキャラが見えてこないというのも、
ドラマに入り込めない要因の1つだと感じております。
「パパがやりました」にどうオチをつけるのか。
遺言捏造問題とあわせて、そこは見届けたいと思っていますが、
オチがないというのも想像に難くなかったり。(苦笑

2009/03/11 (Wed) 20:24 | EDIT | REPLY |   

リューザキ弾正  

武田軍・着陣♪

昨日、3月11日は、四郎勝頼様、天目山で自害の日でしたので、
喪に服しておりました。

さて、今回の「天地人」疑問が残りました。
多分、次回以降でも解明されないと思いますが(笑)

疑問その1.柿崎の棒は、結局なんだったのだろう?
疑問その2.景勝様の部下が三、四人斬られていたけど、
 遺体はどうしたんだろう?怪我人とかも・・・
疑問その3.本丸の警備はアレで良かったんだろうか(^^;)
疑問その4.上田衆に罰ゲームのように崖から突き落とされた
 人たちは、春日山のどの辺まで転落したのだろうか?
 来週には這い登って来るのだろうか?

どーでもいいような疑問が浮かんでは消えるドラマにございます(-_-#)

2009/03/12 (Thu) 10:39 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■リューザキ弾正どの

> どーでもいいような疑問が浮かんでは消えるドラマにございます(-_-#)
まさにまさに。(苦笑
重箱の隅をつつくようなドラマの見方は面白くないですし、
そうしたくはないのですが……。
どうしてもそういうことが目に付いてしまうのですよね。
多分見ていて暇なのでしょう。(苦笑

柿崎さんの棒はもはやあの方の趣味としか回答のしようがないような。(笑
本丸……難攻不落の春日山城といわれてましたが、
たった2人で占拠できるほど、内部は手薄だたようで。
これこそ「これはしたり」にございますね。
そういえばこの決めセリフはあっさり捨てられたのでしょうか?

2009/03/13 (Fri) 21:56 | EDIT | REPLY |   

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