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ラインハルトはやはり死ぬ。 

ただ今、Yahoo!動画にて「十二国記」が絶賛無料放映中でございます。
2月23日までなので、1日1話見れば全47話制覇できるなと思ってるんですが、
なかなかそうも問屋がおろさず。

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久しぶりに初期の陽子を見て、初見当初と印象変わらんなあと思いました。
原作でもいい子ちゃんゆえの優柔不断さにイライラすることがありましたが、
アニメ版はさらにメソメソ度合いがアップしていて、なんというか見ていて鬱陶しい。(苦笑
これが巻を追うごとに別人のようにCHANGEして(笑)凛々しい国王となるところが、
いわゆる陽子の成長物語としての醍醐味の部分ではあるのですが……。

アニメを見ていてふと思い出しました。
この「十二国記」シリーズって、「銀河英雄伝説」がきっかけで生まれたんだってことを。
今はもう絶版になってしまった徳間文庫版の「銀英伝 第9巻回天編」の解説を、
小野不由美さんが担当されているんですが、そこに書かれていることを引用してみると。

まず、君主は不老不死が約束されている、とする。
だがその君主が間違いなく「ラインハルト」であることを、
どうやって証明すればいいのだろう。
変節、ということもある。
かつて「ラインハルト」であった者が「ラインハルト」でなくなったとき、
「死なないラインハルト」は「死なない暴君」となってしまうのだが、
これをどう回避すればいいのだろう。
銀河英雄伝説〈9〉回天篇 (創元SF文庫)



「銀英伝」の主役であるラインハルトは、端的に言えば万人にとって理想の皇帝です。
今、私たちの多くは「民主主義」がベストであるというように感じていますが、
「果たしてそれは本当にそうなのか?」という問いかけのために現れた、
すべてが理想的な専制君主。
落ちるところまで落ちた民主政治と理想を実現できる専制政治という極論を提示して、
それぞれ政治体制の良さと悪さをさらけ出したのがこの本の魅力の1つでしょう。
「銀英伝」読者であれば、どちらの陣営に与するか1度は考えたことがあるはず。
その思考の過程で、「ラインハルトが死ななければ」素晴らしい国家運営がなされていくのでは、
という意見が小野先生のインスピレーションに繋がったんですね。
十二国の国王は天意が選んだ理想の国王。
国王は不老不死。
しかしその国王が変節した暁には、滅びが待っている。

つまり小野先生は「死なないラインハルト(=理想の国王)」をシミュレーションしてみたものの、
「ラインハルトはやはり死ぬ」という結論に至らざるを得なかったということになるのでしょうか。
結局それが人の世である限り、そのような理想郷はない、ということなのでしょうね。
今頃この関係性に思い至ってる私って、あまりに遅いわ。(苦笑
さて、今夜は1話くらい見れるかな。
[ 2009/01/12 23:46 ] ドラマ・その他 | TB(0) | CM(6)
あったのですね。
存じ上げませんでした

名君が変節の果てに暴君となるケースは
隋の煬帝をはじめ実際にあることです
 #最初から暗君というのもいるけど
小野先生の発想では、名君が堕ちた時にその命運も尽きるのだと
ということでしょうか?

民主政治であっても専制国家であっても
そのときそのときのTPOにあった国づくりを行わなければ
いずれは廃れてしまうのかな・・・

ちなみに私はヤンさん大好きでした(笑)
[ 2009/01/13 11:44 ] [ 編集 ]
小野先生の考察も、カタリーナさんの分析も深いですね。考えさせられます。
ちなみに、本編以外は読み飛ばしており、小野先生の解説に気づきませんでした(苦笑)

ラインハルトと十二国記の王たちでは、その死の意味が対称的だと思います。
ラインハルトは病で死にましたが、その後の帝国はしばらく(少なくとも、最後まで残った登場人物たちが生きている間くらいは)比較的平和な歴史を紡いでいく印象があります。
それに対して、十二国記の王たちの死は(例外を除いて)国の衰亡を意味していますよね。周りの人間がどう努力しても、終わりが破局というのはちょっと切ないです。
どちらも同じ「理想主義」ですし、歴史は繰り返すという命題は残りますが、ラインハルトの方が性善説的な感じがして、自分は好きです。

理想は結局実現しないかもしれませんが、それに向かっていく姿勢が大切だと思います。
そういう意味で、ラインハルトは「理想」的な人物ですが、決して神や超人ではなく、人間だったんだじゃないかと思います。たぶん。勝手な思い込みかもしれないけれど。

そうは言っても自分は十二国記が好きですし、銀英伝もどちらかというと同盟が好きですが(笑)
[ 2009/01/13 20:51 ] [ 編集 ]
引用部分には続きがありまして、
  君主が「ラインハルト」であることを保証する何かが必要だ。
  そしてこれは、君主が「ラインハルト」でなくなったときに、
  保証を撤回して君主から首長と不老不死の性質を剥奪する……
この保証が「麒麟」ということになるのだと思います。
「死なないラインハルト」が「死なない暴君」となったときに、
その治世を終わらせるシステムがなければ世界が回らないということなのでしょうね。

> そのときそのときのTPOにあった国づくりを行わなければ
結局そういうことなんだろうと思います。
その波に乗れるか乗れないかが国の発展に繋がるのでしょうね。
さて、今の日本はどうでしょうか。(苦笑

私もヤンは大好きです。師匠です。
参じるなら絶対に同盟です。
だけど……一番好きなのはロイエンタールです。(苦笑
[ 2009/01/13 22:39 ] [ 編集 ]
ラインハルトの場合は、自ら望んで帝位につくべく努力したのであって、
十二国の王のように天意によって「選ばれる」というのとは、
根本的に登極の仕方が違いますよね。
もちろん十二国も、珠晶のように自ら昇山して王位を目指す場合もあるわけですが、
物語はどうであれ、実際はその登極の仕方の違いというのが、
後の統治の仕方にも影響するような気がします。
どちらがいいとも悪いとも言えないですけど、私もラインハルトのほうが人間的で好きです。
小野先生はファンの間でやり取りされる「ヤンかラインハルトか?」という問いは、
それぞれの制度の首長を比べるという点では、「トリューニヒトかラインハルトか?」になるのではと、
その辺りも考察されてますので、お時間のありのときに是非読んでみてください。
[ 2009/01/13 23:14 ] [ 編集 ]
お邪魔致しまする。

専制政治については、
作中でヤンの父がヤンに言っていた言葉が印象に残っています。
「ルドルフ大帝は何故誕生したのか?」
という問いに
「民衆が楽をしたがったからさ」
と。

個人的には腐っても政権を選択できる「民主主義」を
支持しておりますが・・・
軍隊としては帝国軍に惹かれます。
ミッターマイヤーが一番好きなので^^

只、退役をして野党の急先鋒となった(であろう)
アッテンボローと一緒に働きたい気もしますけど(笑)


追記:弊ブログにリンクを貼らせていただいても
   よろしいでしょうか?
[ 2009/01/14 19:49 ] [ 編集 ]
コメントありがとうございます。

> 「民衆が楽をしたがったからさ」
これは私も印象的な言葉でした。
同盟か帝国か、という質問では、
やはりみなさんアンビバレンツに悩んでおられるようですね。
政治体制としては民主主義と思いつつも、
軍としての帝国の魅力は捨てられないという話をよく聞きました。
アッテンボローの下で働くのは、働き甲斐がありそうです。
絶対毎日充実してそう。いろんな意味で。(笑

リンクの件、どうぞよろしくお願いいたします。
こちらからも貼らせていただきましたm(__)m
[ 2009/01/14 22:34 ] [ 編集 ]
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