古文書講座 2

今月から通い始めた古文書講座も、早いもので3回が終わりました。
習字の手本にもなった大きくて読みやすい字から、少しずつクセのある字へと、
また読み下す文の量も増えるなど、結構なスピードでレベルアップしています。
書き手が同じ文書ですと、1つ読み下せると2通目はかなり楽に読めるのですが、
「わーい、読めたー!」という感激もつかの間、また新しい文書になるとちんぷんかんぷん。
「読まずにまずは眺めてください」と先生はおっしゃいますが、
そこに文章があると思えば読みたくなるのが常でございます。
毎度毎度、すぐにも読みたい気持ちと戦っております。(苦笑

闕字  今回、今までの謎が1つ解けました。
  よく古文書を眺めていると、文章の途中に空欄があるんです。
  古文書は句読点がないので、基本ずら書き。
  その中に突如出現する空白は、とても奇妙に見えました。
  左の図にあるような感じです。
  これは「闕字(けつじ)」といって、相手に敬意を表するときに、
  わざと空欄を作ったり、時には改行する(平出という)こともあるという、
  1つの礼儀のようなものなんだそうです。
  左の図は、「村のためによく働いてくれたので、
  褒美として金百疋あげますよ~」というお達しの文書なのですが、
  「御賞」の前を空欄にすることで、
  褒美を出す相手に敬意を表したということのようです。
他に、目上の人の名前だとか、「上意」なんて言葉の前も、空欄になっていたりします。
筆の運びというのは、筆とか墨とか書き手の気分によっていかようにも変わるので、
空欄もそんなムラ気の1つかと思いきや、「間違えたわけでも気分でもありませんから!」と、
先生が強調しておられました。
文書中に空欄があったら、何か重要な言葉が入っていると思えばいいんですよね。
そういうことから中身を想像することもできるから、「まず眺めろ!」と仰るんだろうなあ。

もう1通、「田んぼの具合が悪いから年貢を減らしてくだせえ」という願書があったんですが、
江戸時代、村方が大好きな言葉が「水損」「干損」という2語で、
水害がなくても日照がなくても、「水干損だから年貢何とかして~」とお願いしていたんだとか。
でも、田んぼの具合を見てもらうために役人を呼ぶと、彼らは必ず最低2人で来たそうなので、
人数分の経費だとか接待費だとかであれこれ費用がかさんで、
結局年貢を減らしてもらう以前にものすごいお金がかかってしまうことも多かったらしく、
1回願書を提出したけれども、「(お金かかるし)やっぱりやーめたっ!」といって、
願書を返してもらう……なんてこともあったんだそうです。
役人の接待には、今も昔もみな苦労しているようで。(苦笑
でも一度出した書類を返してもらえるんだから、随分鷹揚な時代ですよね。
たった1通の文書から、それがどこに保管されていたのか、印鑑は押されているかなどを見ると、
文書の中身以上のことが分かってくるところが面白いんだとのお話もありました。
文書を読むと、ついその中身だけに目が行ってしまっていましたが、
なるほどそういう見方もあるんだなあと、さらに文書への興味が深まりました。

宿題なんかも出ておりますが、ゆっくり腰を据えて取り掛からないと、
とてもじゃないですが、数えるほどしか判読できません。
古文書って、ある意味ひらめきみたいなもんが必要だし、
毎日必ず触れるようにして、でも焦らずに眺めることが肝心なようです。

6 Comments

びびんば  

おお!

又聞き(?)ですが、勉強になりました(笑)
やはり、残っている古文書は、歴史を物語っていますね~^^
そーゆーの、すっごく好きです(笑)
今も闕字を使ってらっしゃるかたがいらっしゃるものですかねえ・・・・
例えば、普段丁寧な手紙を書く方とか・・・

恥ずかしながら、今もお手紙の最後に、何も書いていない便箋をつけて出すのは
相手に敬意を示していることだと言うことを、上杉博物館で聞いて知りました(爆)
知らなかった時に、そう言う便箋を見て
「ひっついていたのだろうか?」とか「もったいないなあ~」とか思ったものです
無知は罪ですな!v-12

2008/10/18 (Sat) 21:49 | REPLY |   

カタリーナ  

■びびんばさん

やはり講座に通うのには、それなりの意義があると思いました。
文書だけ読めたってダメってことですからね~。
満遍なく知識を持つのと持たないのとでは、理解に差が出ますわ。(汗

手紙に白紙をつけるというのは、私は本文が1枚きりのときはやります。
でも2枚以上に渡って書いたときはつけてないですね。
ですが、やはり「もったいない」という思いもありますので、
実は目上の方でなければ節約させていただいております。(爆

あ、それで先日の殿のお文に白紙がついていたのですね~。

2008/10/18 (Sat) 23:53 | EDIT | REPLY |   

Aki_1031  

古文書講座、順調に進んでいるようですね~♪
良い先生に当たられたようで、つくづく羨ましいデス。。。

闕字については、古文書講座ではなくどこかの博物館で
ボランティアガイドの方に説明して頂き、覚えましたvv
天皇や神さま関係の上は空白を空けたりわざと改行されていたり…。
カタリーナさんから頂いた謙信宛義詮書簡も
2枚綴りになっていたのは、そういう理由からだったのですね。
なるほど…勉強になりました☆

2008/10/20 (Mon) 13:35 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■Akiさん

宣伝通り初心者向けの講座だったので、なんとかついていっております~。(汗
今回参加してみてビックリしたのが、参加者が減らないってことですねー。
講座のたぐいって回を重ねるごとに脱落していくものなんですけど、
この講座はまるで減らないんですよ。
毎回教室が満員御礼でぎゅうぎゅうなのが玉にキズ。(苦笑

上杉家文書はやり取りした当時の姿のまま残っているのが貴重で、
そこから当時の手紙のあり方なんかが解明されてます。
今回の講座でも、古文書を見つけるとすぐに表具表装してしまう人が多いけれど、
そうすると手紙がどう伝わってきたのかが失われてしまうし、
それこそそうした礼儀なんかもわかんなくなっちゃうので、
出来るだけ表装はしないでくださいと、何回も何回も仰ってました。

2008/10/20 (Mon) 19:19 | EDIT | REPLY |   

リューザキ弾正  

おぉ~♪

勉強になります(^^)

私は、アノ空白は、山口百恵の「美・サイレント」の歌詞の様に(って、知らないか^^;)
何か、文字を隠しているのかと思ったら、
意味や尊重度を強調しているのですね♪(合ってます?)

そういえば、最近は便箋も節約しているな・・・(恐縮)

2008/10/20 (Mon) 20:43 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■リューザキ弾正どの

「美・サイレント」の歌詞がわかんなかったのでググりました!
なるほど、なかなかと意味深な伏字ですなあ。
もしかしたら弾正どのが御屋形様から受け取った書状には、
そのような伏字があったかもしませぬよ……?(苦笑

本当にありそうでちょっと赤面。(爆

2008/10/21 (Tue) 20:59 | EDIT | REPLY |   

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