3ヶ月もたってから見てるわけでして、今さら感想書いてもなって感じが無きにしも非ず。(苦笑
「ハゲタカ」と何かと比べられていた
NHKの「監査法人」ですが、
経済方面はド素人な一般市民にとっては、それなりに見応えある作品でした。
経済ドラマとしてはどうなのかと思いますが、人間ドラマとしては面白かったかな。
脚本家さん2人で書いていたせいか、話が尻切れトンボだったり伏線が放置プレイだったり、
キャラに矛盾というかブレが生じていて「ウソだろー」的な展開になっていたりとかしましたが、
粉飾決算、合併統合問題、銀行の破産と、日々新聞やテレビを賑せている事件を、
公認会計士という第三者であるべきであって、実はそうでもないという微妙な立場から、
しかし軽く、わかりやすくドラマにしたという点では、
意欲作だったのではないでしょうか。
ただ……何を訴えたかったのかを考えてみると、結構曖昧?(苦笑
公認会計士は常に品位を保持し、その知識および技能の習得に務め、
独立した立場において公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
(公認会計士法 第一章 第一条の二)この条項がおそらくメインテーマであったのだろうと思います。
ゆえに主人公を若く、社会経験も少なく、高卒から独学で資格を取った公認会計士にした。
教え込まれたとおりに「厳格監査」を貫こうとする彼は、後先考えずに現場に乗り込み調べ上げ、
大手企業を潰し、挙句に都市銀行まで破産させることができたのでしょう。
キャリアがある人間では、とてもあんな無鉄砲な行動は出来ません。そこが上司との対立となって、緊張感あるドラマになっていたと思いました。
実際に監査法人で公認会計士として働く方々から見れば、
突っ込みどころがありすぎなドラマでもあったのではないかとは思います。
例えば、「粉飾を知っていて見逃した主人公は、なぜ罪に問われないのか?」という、
超素朴な疑問を、こんなド素人でさえ抱いてますからね。(苦笑
プロデューサのコメントを拝見すると、ドラマと実際の世界とのすり合わせにかなり苦労した様子。
考証の方からNGが出たりなんかもしていたようです。
ドラマはまず一般視聴者に内容を理解してもらわなければいけないわけですが、
実社会への影響や配慮もあるわけで、複雑な社会経済を描くことはかなり難しいのでしょう。
しかも公認会計士という、いわば経済の中心からは一歩引いた立場から描くわけですし。
そういうことはわかっているのですが、粉飾にしろ企業の癒着にしろ、
エピソードの描き方が非常に浅くかつ甘いので、経済ドラマとしては物足りない。
かといって、若き公認会計士の成長物語というわけでもないようだし、
ドラマとして中途半端だったなあという感想は拭えません。それでも見応えあると思わせてくれたのは、旧時代の会計士と新時代の会計士の、
己の信念をかけた戦いがあったからでしょうか。
仕事をする上で大切なことは何か、誇りとは何か。
もしかしたら、大手企業と銀行、監査法人が共倒れになるところまでを、
もう少し丁寧に可能な線ギリギリまで掘り下げてくれたら、
文句無しに面白いドラマになっていたんじゃないかと、一視聴者は思いました。
ちなみに村松崇継さんの音楽は、ちょっとサントラがほしくなる美しさでした。
⇒ 木暮さん (11/26)
⇒ カタリーナ (11/26)
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