疾風怒濤! 上杉戦記

大河ドラマの配役のほうは、まだ発表されていないんですが……。

上杉謙信…………JJサニー千葉
上杉景勝…………草刈正雄
直江兼続…………山本圭



どうですか、このキャスティング?
なかなかいい感じ? それとも何か間違ってる?(笑
私は見てみたいなあという気持ちもあるんですけれど、どうでしょうか?

あ、何かのドラマや映画の情報をキャッチしたわけじゃないです。
正体はこれ。↓


疾風怒濤! 上杉戦記 (PHP文庫 や 39-1)疾風怒濤! 上杉戦記 (PHP文庫 や 39-1)
(2008/03/03)
海音寺 潮五郎  山本 周五郎

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この本を手に取ったとき、表紙絵にしばし考え込んでしまいました。
どうやってもこの3人、JJサニー千葉と草刈正雄、そして山本圭に見えます。
かなり斬新なキャスティングじゃありませんか?(笑
謙信にサニー千葉というだけでも、かなりパンチが効いていると思うのですが……。


さて……。
この本、タイトルからして明らかに「IF小説」っぽいんですが、
謙信から景勝へと受け継がれていく上杉家の逸話を8篇収めた、普通の時代小説短編集です。

東郷隆  「竹俣」
山本周五郎  「城を守る者」
海音寺潮五郎  「芙蓉湖物語」
永井路子  「流転の若鷹」
火坂雅志  「羊羹合戦」
神坂次郎  「ばてれん兜」
童門冬二  「美鷹の爪」
大佛次郎  「丹前屏風」


全くカラーの違う作家さんたちですが、結構上杉モノって取り上げられてたんですね。
どこにも入っていなかった永井路子さんの「流転の若鷹」が収録されているのが、
実はこの短編集を知ったきっかけです。
「御館の乱」を扱った作品ですが、カゲカツィストとしてはちょっと悲しい展開。
景勝公が見直されだしたのは近年のことらしいので、仕方ないんですけどね……。
山本周五郎の「城を守る者」は相変わらず人情味を存分に感じさせてくれ、
海音寺潮五郎の「芙蓉湖物語」では、喜平次くんの凛々しさに不意打ちをくらい、
童門冬二の「美鷹の爪」には、「北の王国」は何だったんだ……と頭を抱えました。
別にいいんだけどさ、ここまで人って転換できるのね……と思って。(苦笑
しかし兼続と景勝公の年の差が13歳という設定が納得いかん。
火坂雅志の「羊羹合戦」は、「天地人」と違って結構良かったと思います。
出来上がった羊羹にはちょっと言いたいこともありますが(笑)、
歴史から離れた本当にサイドストーリーで、短編の良さが光っていたと思いました。
どれも読んで損はない、素敵な作品ばかりなのですが、
この8篇中で、私のイチオシは大佛次郎の「丹前屏風」です。
晩年の前田慶次を軽妙洒脱に描いています。
戦国を生き抜き、今は上杉家に殉ずるがごとく、米沢藩でひっそりと暮らす身……。
そんな己の人生を、月の世界に見立てて話すさまは秀逸。
「丸腰でおって武士に見えぬような奴があったら、そりゃまだ武士ができておらぬのだ」
飄々としていながら、すべてを悟ったがゆえの重い言葉の数々。
さらりと語られる物語には、実に多くの含蓄と味わい深さが織り込まれていました。
短編なので、感想を書くと完璧ネタバレになるので今回はここまで。

短くて読みやすいけれど、どちらかというと、ある程度上杉家の歴史を知った人向けかも。

6 Comments

びびんば  

実は・・・

海音寺さんの所でストップしております^^;;;;
短編ものだと、なかなか読み終えることが出来ませぬ><
羊羹(?)のお話を早く読みたいんですけど~^^;;;

この表紙・・・景勝君が一番美男で嬉しいですよね~(笑)
↑別に美男でなくても嬉しいですけど~(うふふ)

2008/05/23 (Fri) 22:02 | REPLY |   

カタリーナ  

■びびんばさん

読んでらっしゃいましたか!
確かに短編だと、進みは遅くなるかもしれませんね。
「これ読んでから寝る!」とか区切りがつけられるので、
1篇読んでから次の1篇までに、すごく時間が開いちゃったりします。
そうそう、この表紙、何で景勝さまが一番イケメンなんでしょうね~?(嬉しいけど
フツーは、直江君に草刈正雄を持ってくると思うんだけどなあ。(笑

2008/05/23 (Fri) 22:14 | EDIT | REPLY |   

木暮兼人  

読んではおりませんが

残念ながら

やはりあの景勝さんは草刈さんに見えます
肖像権というか・・・
それは?
本人には許可はまったく取っていませんよね

火坂先生は、私は「天地人」を読んでいて
長編小説に向かないタイプかな
とは思いました。
エピソードの羅列に終始してる印象が強く
全体として何が言いたかったのか、話を盛り込みすぎてわかりづらかったです
取材やアイディアを生かしたいのは理解できるのですが

図書館で借りてこようかしら

それにしても大仏先生は洋風なイメージが強いので
上杉関連の作品も書いておられたが意外
有名な作品は鞍馬天狗
ご自宅は横浜
でもナショナルトラスト運動の方ですから・・・
興味がお広かったのかも。

2008/05/25 (Sun) 00:45 | REPLY |   

カタリーナ  

■木暮兼人さん

やはり草刈正雄さんに見えますか?
ああいうヴィジュアル系の挿絵は、結構誰かに似ていることが多いですが、
法律的に本人と挿絵がイコールであることを証明するのは難しそうな……。
火坂さんの作品は、「天地人」の香りを残しつつも(苦笑)、
アレよりははるかに良作だと思います。
というより、「天地人」があの~……以下自粛。

大佛さんは、「鞍馬天狗」と「赤穂浪士」で名前は存じておりますが、
実際に著書を読んだのは今回が初めてなんです。
横浜に住んでおられて、ナショナルトラスト運動をされていたとは、全く知りませんでした!
上杉モノというよりも、これは前田慶次の話なので、
傾奇者と言われた慶次の生き様は、そんな大佛さんの琴線に触れたのかもしれませんね。
是非図書館、あるいは本屋などで(笑)、読んでみてくださいませ。

2008/05/25 (Sun) 11:59 | EDIT | REPLY |   

夢の中へ  

童門冬二  「美鷹の爪」が好き

こんにちは

この短編集好きです。
特に「美鷹の爪」の兼続は最高。
最近は景勝さま大好きが昂じて全てに満点の
兼続がうっとうしくなってきていたので
(性格が歪んできたのかしら?)
---端麗な貌(かんばせ)の男が恐ろしいことを
言う時ほど凄みがあるものはない。---
なんて所は、こんな兼続の方が上杉家を仕切るのに
ふさわしいかもなんて思いました。

あと「芙蓉湖物語」の幼い時の景勝さまの凛々しさに
母性愛をくすぐられ、
「城を守る者」では兼続以外にも立派な家臣は
多いのよと改めて思い(千坂家は伏見留守居役や
米沢藩になってからの江戸家老など頑張ってるよね)
「羊羹合戦」はこれは山本周五郎やったかな?と
作者名を見返し火坂雅志作でビックリしました。

「流転の若鷹」は物語としてはいいけど
最後の後日談はいらないよね。米沢30万石に逼塞・・
私は大名家が次々つぶされていくなかよく明治まで
もったと思いますが・・

とにかく面白い短編集でした。

景勝さま・・・草刈正雄  ドキッ!!
実は先週「真田太平記」読み終えて
ちょっと真田信幸に気持ちが傾いて
(目立たない男がすきです)
20年前のNHKのドラマのDVDを買おうかどうか
思案中です、草刈正雄が幸村役です。あの顔が
以外に時代劇にあうんですよね。「篤姫」でも
頑張ってますが。

ますます来年の大河 不安と期待で胸いっぱいです。


2008/05/26 (Mon) 14:35 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■夢の中へさん

「美鷹の爪」は兼続の一面が垣間見えて面白い1篇ですよね。
大抵の作品では出来た人間として描かれている兼続ですが、
ここではマキャベリストぶりが際立っていて、
眉目秀麗で頭が切れ、冷徹な男……というのは、ある面非常に魅力的です。

>最後の後日談はいらないよね。米沢30万石に逼塞・・
そうですねー。(苦笑
確かに「逼塞」という言葉はイメージ悪いですし、
それを意図して永井路子さんも使ってらっしゃるのでしょうけれど、
親上杉派としてはひっかかりますよね。

>ちょっと真田信幸に気持ちが傾いて
わ、同志です!
私が真田太平記を読んだのはもう随分昔になりますが、
やはり真田信幸が好きでした。
信長とか、そういうオーソドックスな人物以外でイイと思った、最初の武将です。
景勝さまも真田信幸も、派手な人に挟まれているというのが共通点。(苦笑
私たち、影で頑張っている人が好き、ということでしょうか?
大河、そろそろ配役発表だと思うんですが、心配のほうが大きいです。

2008/05/26 (Mon) 22:44 | EDIT | REPLY |   

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