赤毛の司祭

RED PRIEST
赤毛の司祭。バロックの巨匠、アントニオ・ヴィヴァルディのあだ名です。
今夜、この名を持つイギリスの古楽アンサンブルの演奏会に行ってきました。
アンサンブルは、リコーダー、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロの4人。

楽しかった~!!!

猛烈な勢いで迫ってくる音の嵐と、メンバーの素晴らしいエンターテナーぶりに、
すっかり引き込まれてしまいました。
クラシックの演奏会に行くと、どうしても頭で勉強してしまいます。
これは職業病と諦めていますが、純粋に音楽を楽しめないというのはちょっと辛い。
そんな私も、今夜は理屈抜きに愉しみましたよ!

ヴィヴァルディやバッハに代表されるバロック音楽は、聴いていてとても心落ち着きます。
しかし裏を返せば、それは眠くなることもある…ということ。
当時のこういった音楽は貴族たちのもので、お行儀よく聴くものだったわけですが、
レッド・プリーストの演奏する音楽は、「どうしちゃったの!?」というくらいぶっ飛んでます。
演奏を聴く前は、バロック音楽を現代風に、
例えばポップスやロックな感じにアレンジしているのかと思いましたが、
そういうのと全然違う。
こういう表現が的を射ているかどうか定かではないけれど、
貴族のための演奏会で奏された音楽を盗み聞きした辻音楽師たちが、
自分たちも庶民も楽しめるようにアレンジしちゃった
という感じ。
例えばレッド・プリーストの十八番であるヴィヴァルディの「四季」には、
もともと鳥やら犬やら酔っ払いやら嵐やら、いろんなものが登場するのだけれど、
普通の演奏だとライナーノーツなんかを読んで「なるほどなあ」と思う場合が多いんですね。
そこを彼らは<それ>とわかるように小芝居も混ぜてやってくれるので、
聴いて、見て、どんどん楽しくなる。
すべての描写がディフォルメされて演奏されるので、非常に分かりやすいんです。
合奏曲をたった4人でやっているのに、そうとは思えないほどのボリュームとエネルギー。
超絶的なテクニックとコミカルなパフォーマンス。
もちろんそれだけでなく、そこにはきちんと楽譜を読み込んだアレンジと、
綿密に練り上げられた演奏があります。
つまり、これだけある意味外した演奏ができるというのは、実力があるからなんですよね。
外してるけどヘンではない。むしろ納得感さえある。
もちろん、こんなの認めないっていう向きもあるでしょうが、
世界に数多あるクラシック演奏会の中には、
こんなのが1つくらいあった方が面白いんじゃないかと、私は思います。
ただし、彼らの演奏は生で聴くべきであって、CDはあまりお勧めしません。
この演奏に慣れてしまうと、フツーの演奏が聴けなくなる気がします。(苦笑
あくまでノーマルな演奏を知った上で彼らの演奏に触れる。
これがベストだと思われます。その方が面白いと思うしね。
久しぶりに、心置きなく音の世界に浸ることができました!

2 Comments

Sunday1  

RED PRIESTの大ファンです。

おっしゃるとおりです。
まずBSで見て「こんなのあったのか!」と
でライブ行って堪能しました!
今年も来日しますね~

2011/02/09 (Wed) 23:19 | REPLY |   

カタリーナ  

■Sunday1さん

古い記事にコメントありがとうございます。
BSで放送があったのですか? 知りませんでした。
今年はうちのほうには来てくれないみたいで残念です。
また放送してくれればいいのですが、
でもこのパフォーマンスはやはりライヴが一番ですよね。

2011/02/11 (Fri) 23:34 | EDIT | REPLY |   

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  • 2008.01.07 (Mon) 07:49 | クラシックの極意