中世に酔う

一頃から「前世」というものが、あちこちで話題にされるようになりました。
前世の記憶を持つ子供のエピソードが紹介されたり、
何物かが見えるという人が、「あなたの前世は○○ですよ」と教えてくれたり、
それらを科学的に証明することはできなくとも、みな多少は関心を持ち、
以前に比べて普通に話せるジャンルになったと思います。
最近何のメディアだったか忘れましたが、
「前世というとほとんどが、中世の○○になるのは変だ!」
という意見を目にしました。
中世を大雑把に1400年~1600年代前後と考えると、今から300~500年前ですよね。
これって輪廻転生の理論に当てはめると、結構合ってるんですよね。
指導者によって意見は異なるそうですが、輪廻転生は300~500年ごとなんだそうですよ。
そうすると、今生きている私たちの前世は、ほぼみな中世になりますよね。
学生時代、この300年ごとに生まれ変わるという話をクリスチャンの友人にしたら、
「ありえないっ!!!」と、即行で否定されましたが(苦笑)、信じる信じないはともかく、
ファンタジー的な要素もあって、面白い話だなと私は思っています。

そういう私も、中世的な血を持ってることがあるんじゃないかと思うことがあります。
特にこの頃の音楽を聴くと妙に落ち着くんですよね。
おまけにオルガンのレッスンでも、この時代の作品(バッハより前)を持っていくと、
「こっちのほうがずっとよく弾けてる」と言われるんですが、
そんなとき、どこかに中世の時代に培った血が残ってるんじゃなかろうかと、
ちょっと妄想したい気分になります。(笑

こよなく美しい島~イギリス・リュート歌曲&アリア集
こよなく美しい島~イギリス・リュート歌曲&アリア集
バーバラ・ボニー
 中世ヨーロッパと言えば、窓もガラスなんてなくて、
 木の扉やシャッターみたいなものだったし、
 壁は漆喰で塗られていて部屋は暗いし、
 今より「老い」や「死」が恐れられてもいたし、
 どこか陰鬱なイメージが拭えないんですが、
 それでもこの時代のものに触れると、
 どうも血が騒ぐというか、細胞がザワザワしてきます。
 魔女裁判とかに怯えながら生きてたのかなーとか、
 妄想が広がっちゃいます。(苦笑

それはさておき、そんな中世の気分に浸らせてくれるのがバーバラ・ボニーのこのCD。
【こよなく美しい島~イギリス・リュート歌曲&アリア集】
エリザベス朝のリュート歌曲やアリアを集めた美しい1枚です。視聴はこちら
昔は弦も羊の腸で、今のような迫力ある音は出ませんが、
中世の部屋事情を考えると、非常にマッチした音色だと思います。
加えてバーバラ・ボニーの銀糸のような透き通った声が、
時に喜びを、時に悲しみをストレートに伝えてくれます。
バーバラ・ボニーはアメリカでチェロとドイツ学を学び、
ドイツ語の奨学生としてザルツブルクへ行くことにしたものの、
チェロのための航空チケットが買えず、
(チェロは預けられないので、チェロ用に座席を1つ買わねばなりません!)
手ぶらで渡欧した彼女は、そこで歌の勉強を始めたというちょっと特殊な経緯の持ち主。
でも今となってみれば、彼女がチェロを持っていけなかったことに感謝してしまいます。
世界には様々な人気ソプラノ歌手がいますが、バーバラ・ボニーの声は、
張り上げるでもなく、ビブラートをかけるでもなく、
まるで青空を細い光が通り抜けるかのようにまっすぐ、美しく響きます。
ミューズの声というのがしっくりくるかな。
休日の午後、窓から入る爽やかな風に当たりながら彼女の声を聞くと、
意識は中世の飛びながらも、とても穏やかな気持ちになるのです。

5 Comments

なの  

ヨーロッパの中世はちょっと陰鬱な魔女狩り的なイメージがありますけれども、日本の300年ほど前というとちょうど元禄文化まっさかりで、町人さんたちが浮かれはじめた頃にございます(笑)

前世ってとらえ方って、仏教と神道で結構違ったりしていてなかなかおもしろいのですけれど、あなたの前世は江戸の町人です・・・って、言われたいなぁって思ってますよ(笑)

2007/07/02 (Mon) 00:27 | REPLY |   

ななお  

あららん

ななおって入れるつもりが、なのになってしまいました・・・すみませんです・・・orz

2007/07/02 (Mon) 00:28 | REPLY |   

カタリーナ  

■ななおさん
前世って、あるかないか証明もできないし、
宗教によって考え方も180℃違うし、そういう面では面白い分野ですね。
それにしても、日本史と世界史を並べて考えるとギャップを感じます。(苦笑
ちょうど幕末の辺りだと、ヨーロッパではビスマルクが権威を振るっていた頃で、
ビスマルクは私の中では近代の印象なんですが、
幕末って150年前だけどビスマルクより遠い気がするんですよねー。(笑
私も前世は江戸の町人がいいな。何かのヤバくない職人でありたいです。(笑

2007/07/03 (Tue) 22:18 | EDIT | REPLY |   

ユナ  

前世ねえ・・・。かつてはすごく知りたかったけど、自分の望むとおりとは限らないのでやっぱり知らない方がいいかな?とも思うこの頃。私もあります。音楽ではないけれど惹かれる絵の年代が大体一致しているような気がするんです。統計とってないから気のせい?かもしれないけど。 音楽でそういうのあったら素敵ですね。バーバラ・ボニ-変わった人生ですねえ。人生何が幸いするか分かりません。聴いてみたいです。というより買ってみたくなりました。買いたいCDたくさんあるんですけどね。

2007/07/04 (Wed) 20:12 | REPLY |   

カタリーナ  

■ユナさん
前世は○○ですよと言われても、絶対それという証拠がないだけに、
それが自分にとって不本意な人生だったら確かに嫌ですね。
そうだったのだと証拠を見せられれば、受け入れられもするでしょうけど。(苦笑
私、好きな絵も中世物が多いですね。レンブラントとか大好きだし。
バーバラ・ボニー。美しい声です。
彼女がアンコールで歌った「赤とんぼ」に、なぜか涙が流れました。
ぜひCD、手に取ってみてください。

2007/07/05 (Thu) 01:04 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment