ママじゃないよ

スーパーで買い物をしていたら、4歳くらいの女の子が走ってきました。
私の前で立ち止まり、ひとしきり私の顔を眺めたあと、
クルッと45度回転して別なほうへ行ってしまいました。
突然のことに呆気にとられていた私に、女の子を追ってきたらしい店員さんが、
「あら、お嬢さんじゃないんですか?」
と、声をかけてきました。
「え? 違いますけど…」
女の子を捜して視線を動かすと、店の外へ出て行こうとする姿が目に。
慌てて店員さんが追いかけ捕まえます。
店内に引き戻して「一緒にママ探そうね」と言うと、大きく「うん」と頷き、
その女の子は店員さんの手を握って店内を奥へと消えていきました。
どうやら迷子になっているようです。
このとき私の頭によぎったのが、
「ああ、こうやって子供は簡単にさらわれちゃうんだ」ってこと。
日頃、知らない人についていってはダメよと、いくら口を酸っぱくして言っても、
心配そうな顔で近づかれ、優しい言葉をかけられたら、
4歳5歳の子供では簡単についていってしまう可能性があるんだなあと、
狙われたら、逃れることは容易ではないのだなあと思ったのです。
もちろん迷子はきちんと保護してもらわなきゃ困りますし、
一昔前ならこんな光景も全く問題なかったのでしょうが、
今はそんな暢気なことも言っていられないほど、犯罪の目立つ時代。
いかに子供の身を守るかということは、非常に深刻な問題なのだなと、
子供を持たない私などは、今更ながら考えさせられてしまいました。
そんな私も、実際は小学生くらいの子供がいてもおかしくない年齢なので、
店員さんがこの女の子のママと間違えたのも無理はありません。
もしかしたらこの女の子も、私をママと見間違えたのかもしれない。
似たような服装だったのかな? だから顔を見つめていたのかも。
私にも似たような経験があります。
幼稚園か、小学生低学年の頃ですが、母とスーパーで買い物をしてました。
店内で面白いものを見つけた私は、
母から離れてその何か(今となっては思い出せない)を手に取り、
またもとの場所に戻って、そこでその面白いものについて説明を始めたんです。
話し終えて母の顔を見ると、そこにはなんと知らないおばさんがいるではないですか!
私はてっきりそこに母がいるものと思ってしゃべっていたのです。
その面白いものを顔の前に持ち上げていたので、話し相手の顔まで見えてなかったんですね。
幸い母はすぐ近くにいたので迷子にはならずにすみましたが、
あのときの恥ずかしさは、今でも何となく思い出せてしまいます。
でもあの見知らぬおばさん、子供のたわごとを始めから終わりまで、
ずーっと聞いていてくれたんですよ。
別れ際にニッコリ笑ってくれたのも覚えています。
恥ずかしかったけど、でも嬉しかった。
子供に相対したとき、「このおばちゃんでよかったなあ」と思ってもらえたら嬉しいな。
女の子がママと無事再会してわんわん泣いている声を聞きながら、
そんなことを考えていました。

2 Comments

ユナ  

かわいい!

 面白いものについて夢中でしゃべっているカタリーナさんの小さい頃ってとっても可愛かったんだろうなあ・・・と想像してしまいました。終わりまでちゃんと聞いてくれたおばさん、えらい!今はなかなか見かけなくなった優しさかも・・・。
 私は見知らぬ土地で迷子になったことがあります。初めて入ったお店なのに、何かに夢中になっていて気が付いたら一人。最初は途方にくれました。でも一階の入り口で待ってれば会えるのではないかと思って一人でエスカレーターを降りました。今から考えると入り口一つとは限らないのにって思えるけど。まあ学校上がる前でしたから。運良く母と会うことが出来てほっとしました。迷子放送ってのも恥ずかしいですから。
 お母さんと間違われたことはないけど、その子お母さんと会えてよかったね。

2006/11/15 (Wed) 18:28 | REPLY |   

カタリーナ  

■ユナさん
やっぱり子供って、何かに夢中になると、
それ以外に目が行かなくなっちゃうんでしょうねえ。
見知らぬ土地で、しかも入り口が一杯あるお店で、
迷子放送のお世話にならずに、よくお母様と再会できましたね。
入り口で待っていたら会えるなんて、私ならとても思いつかない!
ユナさんも、無事会えてよかったです。

2006/11/16 (Thu) 23:34 | EDIT | REPLY |   

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