かまいたち 宮部みゆき著

初期の短中編集。
特に後半の「迷い鳩」「騒ぐ刀」の2編は、
後のお初シリーズ(『震える岩』『天狗風』)へと繋がっていくもの。
収められている4編すべて、いわゆるミステリーの部類だが、
読み終わった後にどこか暖かい気持ちになるのは、
登場人物の心が、そこここに織り込められているからだろうか。

かまいたち (新潮文庫)かまいたち (新潮文庫)
(1996/09)
宮部 みゆき

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ストーリーとしては、短いが「師走の客」が(個人的には)秀逸。
でも心を奪われるのは「かまいたち」だ。
最近は性格が悪くなったのかなんなのか、小説を斜めに読むようになっている。
「きっとこの人がやったに違いない」とか、
「こいつは今は善人ぶってるが、絶対怪しい」とか、必ず裏を読もうとしてしまう。
そういう意味では、展開は私には「読みがドンピシャ」だったのだけれど(あ、ネタバレだ!)、
主人公の心が手に取るように伝わってくるというのというのと、
なにより相手の男があまりにいい男で、思わず引き込まれてしまうのだ。
具体的には「端整な顔立ち」とか「男前」といった描写しかないのだが、
本来読書は「音声再現派」の私が、脳内で勝手に映像化したくなるほど、
水も滴るいい男ぶり。
そういう匂い立つような人物描写もまた、宮部さんの魅力かもしれない。
話のオチは若干あれだが、ちょっと少女マンガっぽいエンディングは、
この歳で読んでも何だかドキドキしてしまう。
いや多分私が、この手のタイプの男に弱いってことなんだろうな。(苦笑

2 Comments

藍色  

こんばんは。
トラックバックさせていただきました。

トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。

2009/04/07 (Tue) 05:30 | REPLY |   

カタリーナ  

■藍色 さん

初めまして。
ご訪問ありがとうございます。
後ほどそちらへ伺わせていただきます。

2009/04/07 (Tue) 23:57 | EDIT | REPLY |   

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  • 2009.04.07 (Tue) 05:29 | 粋な提案