神はサイコロを振らない2

「あと9日」
10年前消息を絶ったときそのままに帰ってきた402便の乗客たちは、
9日後には消えてしまうらしい。
消えて彼らはどこへ行くのか。彼らの時が止まった10年前?
あるいは未知の世界? それとも「無」になってしまうのか?
これは、「あなたはあと9日で死にますよ」という宣告に等しいと思う。

もし自分が癌で余命幾ばくもないとしたら、それを告知して欲しいか欲しくないか、
誰でも一度は考えたことがあると思う。
告知して欲しい人は、残された時間を有効に使いたいからだろうし、
告知して欲しくない人は、その恐怖と不安に耐えられないと考えているからのようだ。
どちらの思いもよく理解できる。

402便の乗客たちは、まだ己の運命を知らない。
だが時は確実に動き、彼らに残された時間はあと8日になった。
そのことを知る哲也(山本太郎)とヤス子(小林聡美)は、
そんな残酷な事実を亜紀(ともさかりえ)には隠したまま、
「お母さんに会ってこい」と言う。
だけどフライトアテンダントとして乗客のケアを優先する亜紀は、
当然のように自分のことは後回しにしようとする。(裏に何かあるのかもしれないが)
いくらしつこく「お母さんに会っておいで」と言ったところで、
何も知らない彼女が納得するはずがない。
挙句に、再会した哲也とヤス子が2人きりになりたいのだと勘違いまでしてしまう始末。
そりゃあ仕方ない。彼女は自分が消える運命にあることを知らないのだから。
だけどそれは、そうやって事実を教えないでいることは、
実は彼らの貴重な、ものすごく貴重な時間を奪っていることにならないのだろうか?
でもきっと、隠している2人もそのことを充分にわかっていて、
だからこそ何とかしなくてはと、苦しみが心に重くのしかかっているのだと思う。
見ていてひどく切なかった。
自分ならどうして欲しいだろう、どうするだろうとずっと考えていた。
……やはり余命の告知に似ている。

このドラマが終着点に到達するときには、
私自身も何らかの回答を見出すことができるだろうか。

2 Comments

GO  

こんにちは!

>やはり余命の告知に似ている。

そうですね。
今を、精一杯、生きたいと思いますね。

2006/01/27 (Fri) 13:00 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■GOさん
このドラマを見ていると、嫌でも人生を考えさせられますね。
次回も楽しみです。

2006/01/27 (Fri) 20:09 | EDIT | REPLY |   

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