零のかなたへ 今井雅之著

先日のドラマをきっかけに、ノベライズ本を読んでみた。
正直、ドラマほど何かを感じることはできなかった。
そのドラマにしても、私には心に響くものがあったけれど、
その反面、物足りなさを感じていたことも事実だ。
だからこそ本でそれを補いたかったのだが…。

THE WINDS OF GOD―零のかなたへ (角川文庫)THE WINDS OF GOD―零のかなたへ (角川文庫)
(2001/04)
今井 雅之

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どんな作品でも、原作が一番いいことはよくわかっている。
となるとこの作品は、おそらく舞台版が一番良いのだろう。
ノベライズ本は小説というよりは戯曲に近い雰囲気を持っていて、
極論としてこれをシナリオと捉えるとすれば、
映画や舞台のワンシーンとして素晴らしいものが期待できる場面はいくつもある。
役者の演技によって、言葉以上のものを伝えることもできるだろう。
映像で言葉は悪いがごまかせる部分もある。
しかしそれらを小説の文字として追っていくと、
つまりすべてが文字による読者の想像に委ねられてしまうと、
どうしても突っ込み不足を感じてしまうのだ。
戦争を知らない人間が戦争の真っ只中に落とされ、
戸惑いながらも次第にその時代に生きる人間になっていく過程が、
どうも表面をなぞっているようにしか受け取れないのは、
私の感覚のせいなのかもしれないが…。
とても大切なメッセージを感じ取っていただけに、残念に思わずにいられない。
それと同時に言葉で表現することの難しさを、改めて実感するきっかけともなった。

4 Comments

oh  

映像(舞台もですが)は視覚にてすべてを見せられてしまうものでしょうから、仰るとおり、本からは文章のその行間から自分なりの想像力によって、情景や登場人物観などを読み取らなければならないので、すべての描写を見せる映像を見た後に描写を抑えると言う形の本というのに接すると、違和感は感じてしまうものだと思います。
逆に本から映像を見たときにも同様のことはあるもので、私などは本のその行間を読むのが好きな方なので、映像にされたときの製作側とこちらとの捉え方のギャップの差異が往々に気になるので、原作ものはよほどでないと見ようとは思わないのです。
(でも、今オリジナルものは少ないですね)

今井 雅之
好きな俳優さんなので、全然別意思の「応援」と言うことで読んでみたい気もしますが、なぜ「特攻」?と思ったら、自衛隊さん出身なのですね。成るほど、納得!?

2005/11/01 (Tue) 00:48 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■ohさん
原作がある場合は、私は加工(ドラマ化や映画化等)された方から触れます。
その後で、原作に入っていきます。
原作と加工物の間のギャップは当然あるものと思ってはいますが、
それもあまりにひどいとがっかりしますね。
できればがっかりしたくないので、原作は後で触れます。
やはり原作に勝るものはないと思っているので。
でもなるべく、先入観や固定観念にとらわれずにいたいものです。

2005/11/02 (Wed) 23:20 | EDIT | REPLY |   

oh  

捉え方って難しいと思いますね。
原作をベースにはしていても、加工^^;された方の作品の方が、こういう表現もあるのか、と感嘆するものも有りますし。
原作が文章の場合は「行間を読む」と言うのはそれ自体、そこからは作者の表現とは離れてこちらの感覚になってしまっていると思うのですが、たいていはそれで満足していると言うことで。といっても、それが加工物と会わないと言って、その加工物の表現がひどいものと言うことにはならないとは思うのです。
原作はそれ、加工物といってもそれも独立したひとつの作品、と言うことで、柔軟に好みに合って楽しめるものは楽しもうと私も思っています。

2005/11/03 (Thu) 00:47 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■ohさん
一度発表された作品が姿を変えて登場するとき、
確かに「そんな表現方法があるんだなあ」と思うことはありますね。
かえってそちらが良かったりもしますし。
物に触れるときは、できるだけ固定観念に縛られずに、
できるだけオープンな状態で臨みたいと思っています。

2005/11/03 (Thu) 20:38 | EDIT | REPLY |   

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