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いろいろなことを、気の向くままに。   
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Author:カタリーナ
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ペットとの別れ 

一昨日の夕食時だった。
台所でかぼちゃのスープを作っていると、隣家から耳慣れない音が聞こえてきた。
火曜サスペンス劇場を思わせる、嫌な効果音。
……ザック、ザック、ザック、ザック…。
どうやら庭に穴を掘っているらしい。
夜も7時を過ぎ、空は黄昏始めている。
ガーデニングには遅すぎる時間、生ごみでも埋めるのだろうかと思ったが、
いっこうに音が止まないので、台所の窓からそっと覗いてみた。
すると、やはり隣家のお父さんがスコップで穴を掘っていた。
白いヨレヨレのTシャツが捲れ上がるのも気にせず、お父さんは一生懸命穴を掘っている。
(もしかして、やっぱりそうだったの…?)

これより2日くらい前のこと。
隣家では柴犬とコリーの2匹の犬を飼っていて、
コリーはまだ若くてうるさいくらいに威勢がいいのだが、柴犬はすっかりご老体で、
私がここに越してきたときからほとんど寝たきり。
起き上がっている姿は、数えるほどしか見たことがなかった。
その老犬が、ここ2日ほど姿を見せていなかった。
(この暑さで参って入院したのかな…。あるいはもしかして、死んじゃった?)
そんなことを思っていた私…。

私がスープの味見をしている間に、音がしなくなった。
伺ってみるとお父さんの姿もない。
穴は中途半端に掘られたままだが、あたりは暗くなってきていたし、
今日の作業は終わりなのだろうと思った。
少なからずホッとした。
あの老犬を埋めるための穴ではないと思ったからだ。
しかししばらくすると、また穴を掘る音が聞こえてきた。
ついで何かを「落とす」音。
反射的に窓辺に寄った。
覗き見するなんて趣味が悪いけれど、あの音を聞いたからには確かめずにいられない。
まるで犯行現場に偶然に居合わせてしまった人間のような気持ちになりながら、
息を殺して庭の穴へと視線を移した。
…やっぱりそうだった。
あの老犬が逝ってしまったのだ。

ここへ越してきてから、毎朝換気をするたびにあの老犬に「おはよう」と声をかけてきた。
老いて起きるどころか目を開けていることすらほとんどなかったけれど、
それでも毎朝彼への挨拶は欠かさなかった。
隣にいるコリーには、挨拶返しとばかりによく吠えられたけれど。
土の下に眠る彼を見送ったのは、お父さんだけだった。
お母さんもお嬢さんも庭には出てこなかった。
悲しくて辛くて、見届けられなかったのだろうか。
彼とは毎朝挨拶を交わした縁がある。
台所の網戸越しに、私はそっと手を合わせた。

今朝窓を開けると、あの老犬の場所に若いコリーが座っていた。
葡萄のような瞳をこちらに向けて、けれども今日は吠えなかった。
大人っぽい顔つきで見返してきた。
老犬が眠っていたボロボロのソファーは取り払われ、代わりにコリーの小屋が置かれている。当然のことなのだろうけれど、
(そこはおじいさんの場所だよ…)
と、今はまだ思ってしまう。
早い世代交代に、余計に寂しくなってしまった。
[ 2005/07/23 22:37 ] 日常 | TB(0) | CM(4)
読ませていただいて涙が出ました。

私も10年前に先代のワンコをなくして今でも思い出すとしんみりします。

ずっといた場所に姿がないのは辛いですね・・・。
でも、カタリーナさんが窓越しに思い出してくれることで、
柴犬のおじいさんも幸せに天国で暮らせますね。
[ 2005/07/24 10:38 ] [ 編集 ]
■ジュリさん
コメントありがとうございます。
ずっと一緒にいたペットとの別れは、時間がたっても寂しく感じますね。
私は一昨年インコを亡くしました。
今でも鳴き声が聞こえるような気がするときがあって、
反射的に鳥かごを探してしまいます。
ブログを拝見させていただきましたが、新しいワンちゃんを飼われたのですね。
楽しい毎日を送ってくださいね。
[ 2005/07/25 00:27 ] [ 編集 ]
カタリーナさん、はじめまして。
この記事読んでいたら泣けてきちゃいました。

日課になっていた「おはよう」が、
次の日から急に無くなってしまうのは
無性に寂しくって切ないですよね。

直接関わったり、飼い主だったりしたわけではないけれど、
きっとワンちゃんもカタリーナさんのこと分かってたと思います。
[ 2005/07/26 14:24 ] [ 編集 ]
■Aki_1031さん
ようこそ。コメントありがとうございます。
ここへ越してきたとき、台所の窓を開けたら、
下にこの老犬が眠っていたんです。
ずっと犬を飼いたいと思っていたので嬉しくて。
だから、毎朝の「おはよう」はとても楽しかったんですよ。
今はコリーに挨拶しているけれど、
やっぱりずっと見てきた老犬の姿がないのは寂しいものです。
[ 2005/07/26 21:55 ] [ 編集 ]
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