寄席に行く

ちょうど東京での仕事とリンクさせることができたので、
我らが監察方山崎烝こと桂吉弥さんの独演会に行ってまいりました。
6月12日、場所は深川江戸資料館・小劇場。
お客様の中には着物姿の方もちらほらといらっしゃって、
そこからすでに「和物」を見に来たんだなあという気分になります。

さて当日の番組はといいますと、まず桂まん我さんで「書割盗人」
 盗人が目星をつけて入った家には、何と物が何一つなかった。
 盗人が目にしていた猫やら金庫やらは全て紙に描かれた絵で、
 その家の住人は紙に描かれた所帯道具を見ることで、
 そこにそれらの道具がある「つもり」で生活していたのだ。
 それに気づいた盗人はそのまま引き下がれず、自分も盗んだ「つもり」になる…という話。

続いて桂吉弥さんが登場。
まずはご挨拶代わりと申しましょうか、「新選組!」の話題に軽く触れてくださいました。
「続編」に出演したいけど、回想シーンを作ってでも出演して欲しいSMAPの香取くんと、
桂吉弥では差がありますよね…と言いつつも、諦めてはいないご様子。
源さん(小林隆さん)のミュージカルを観に行ったら、ファンの人に、
「もう山崎は死んじゃってるから出れませんね」と言われてしまったと苦笑されてました。
(因みにその源さん、白のニット帽をかぶって、私の斜め後ろに座っておられました…)
出番、あるといいですね。「喜んで」が聞きたい人は大勢いますから。
さて、その吉弥さんの一席目は「軽業」
 お伊勢参りの参道。
 旅人は見世物小屋で騙されたり、軽業(サーカスみたいなもの?)を見たりする。
 お囃子があって身振り手振りも細かくて、笑いはあまり多くないけれど賑やか。
 有名な江戸の伊勢参りを疑似体験でき、旅の楽しさが伝わる話。
見世物小屋で「近藤勇の頭蓋骨」を見るという件は、「新選組!」の吉弥さんならではのネタ。
何度も繰り返される「ずっと正面、ずっと正面」は耳に残ります。

さて、ここで吉弥さん憧れの「東京ボーイズ」さんがご出演。
吉弥さんは、神田山陽さんの襲名披露公演に出演されていた東京ボーイズさんを見て、
自分のときにも、いつか絶対出演していただきたいと思っておられたそうです。
その「東京ボーイズ」さんは歌謡漫談。
もちろん、「東京ボーイズ」さんの売りである、
著名人の名前を使った「謎かけ小唄」もご披露くださいました。
3人のお人柄も手伝ってか、ある意味、一番客席が盛り上がった番組だったかも。

中入前最後は吉弥さんで「短命」
 一人娘で婿取りのお嬢さん。この世にこんな美人がいるのかと思うほどのべっぴん。
 しかし美人薄命という言葉があるように、
 このお嬢さんは3度結婚したが、3度ともすぐに夫に先立たれてしまった。
 その理由を探るうちに、ある事実に気づいてしまう…というお話。

中入後。最後は当然吉弥さんで「愛宕山」
 祇園で働く大阪出の二人の太鼓持ちは、旦那のお供で芸者衆と野掛けに出かける。
 一行は愛宕山に登ることにするが、太鼓持ちの一人は見栄を張って、
 山を登る間、荷物を全部引き受けてしまう。
 ようやく到着し弁当を広げる中、旦那がかわらけ投げを始める。
 先ほどの太鼓持ちがまた見栄を張り、「大阪ではお金を放る」と言ったため、
 それを聞いた旦那が本当に小判を投げてしまう。
 崖下に放られた小判が惜しくなった太鼓持ちは、それを拾おうと四苦八苦するという話。
山登り、かわらけ投げ、小判拾いと、見所はたくさん。
吉弥さんの芸者の身振りに、客席中に笑いが駆け巡りました。

舞台がはけた後、吉弥さん自らお客さんをお見送り。
長い長い列の終わりに、私も言葉を交わさせていただきました。
み~は~便乗で写真までご一緒にパチリ、と。

以下、やっと感想。(苦笑
寄席に行くのは、実は初めてでした。
祖母が長唄をやっていたこともあり、もともと古典芸能には興味がありましたが、
地方在住の私にしてみれば、落語も歌舞伎もテレビでしか見たことがなかったんです。
落語といえば、小学生の頃「千早振る」を知り、最近は「皿屋敷」に爆笑しました。
でも、なんでもそうだけれど、やっぱりナマは違う。
その場で噺家さんの呼吸に触れ、その場で大勢のお客さんと笑いを共有できる。
そこには、臨場感という一言では表しきれないエネルギーが渦巻いてるんです。
そして一番感じたのは、これが「芸」だということ。
話のテンポ、呼吸、言葉の緩急、表情、身振り手振り。
目の前に見えいてる全てが「芸」なんだなと思いました。
もちろん、バレエだって、ヴァイオリンの演奏だって、歌だって、
手品もサーカスも、みんな芸は芸であることに変わりはないわけですが、
「芸」という言葉は日本の文化にこそ相応しいと気づいたのです。
言葉には微妙なニュアンスがあって、決して他の外国語に訳せないものがありますが、
「芸」もその一つのような気がしました。
今後は「芸」をアートだのトリックだのと、安易に訳すことはできないでしょう。

吉弥さんには若さと勢いがありました。
これからどんな風に芸が磨かれていくのか、ちょっと見守りたい気持ち。
こうやってファンは生まれていくんですねえ。
その後は飲み会へと流れ、丸の内OAZOにある「かこいや」さんで、
こんな方こんな方こんな方、総勢8名で盛り上がりました。
飲み会のレポは勝手にこちらにお任せしちゃいます。(苦笑
こんなに楽しいんじゃ、東京に引っ越したくなっちゃう…。

5 Comments

ななお  

トラバどうもです♪
飲み会のレポって・・・1192つくろうの話しか書いてないですし^^;


また、飲みに遊びに行きましょう^^

2005/06/14 (Tue) 15:33 | REPLY |   

xiyan  

はじめまして。みゆきだゆうさんのところ経由でやってきました。

私も12日の吉弥さんの落語に行きまして、そのカタリーナさんがおっしゃっている「和物」の着物で行った一人です。

吉弥さんの初めての三軒茶屋のときに着物で行ったのは私だけだったのですが、今回は他にも何人かお見受けいたしました。

雨が降らなかったら着物のつもりでいたので、本当によかったです。

これを機にまたお邪魔させていただきます。

2005/06/15 (Wed) 00:17 | EDIT | REPLY |   

カタリーナ  

■ななおさん
1192つくろうの話は、終盤に登場したとはいえ、
あの席のメインともいえる話題でしたから。(笑
また遊んでください~(^^)

■xiyanさん
ようこそおいでくださいました。
みゆきだゆうさんのところでは、お名前拝見しておりました。
独演会には着物でおいででしたか!
私の隣の方もお着物でしたけど、もしや隣席?
ああいった会場で着物の方をお見かけすると、
こちらもしっとりとした気分になるといいますか、
日本人であることを嬉しく感じます。
私もいつか着物で出かけてみたいものです。
またぜひお寄りくださいね。

2005/06/15 (Wed) 01:42 | EDIT | REPLY |   

xiyan  

カタリーナさん。残念ながら隣の席ではなかったと思います。
なぜって、私の隣は通路で、反対側の隣は、一緒に行った友人でしたから。

2005/06/15 (Wed) 20:23 | REPLY |   

カタリーナ  

■xiyanさん
そうでしたか。
隣の方もよくお似合いの着物をお召しでしたから、
もしかして?なんて思ってしまいました。

2005/06/16 (Thu) 01:13 | EDIT | REPLY |   

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  •  桂吉弥独演会
  • いやいや、本当は昨日書こうと思ったんだけどとあるアクシデントが起こりまして(笑)その話はまた明日。うふふふふふふふふふふふふ……………〓(゜□゜;はっ!!そうです、吉弥さんの独演会だってば。12日の日曜日、深川江戸資料館で催されました。...
  • 2005.06.15 (Wed) 00:05 | 歩行者優先