「ディナーショー」でびう♡

ディナーショーといえば、歌謡界の大御所がやるものだと思っていました。
私には絶対に縁のないもの、行くことなど一生ないものと思っていました。
でも人生って、何が起きるかわからないもんなんですね。

鳳月杏ディナーショー

この歳でまさかの、「ディナーショー」でびう♡してしまいました。
「鳳月杏ディナーショー」 NEXT ONE。
これが、とても言葉には表せないほどの体験となりました。
ディナーショーなので、場所はホテルの宴会場。
当然ですが、キャパはあれど箱は広くはないし、天井もホールや劇場の高さからは程遠いです。
だからこそ、マイクを通してはいても、声が会場中にくまなく降り注ぐんですね。
全身で歌声を浴びて鳥肌が立つという経験を、初めてしました。
鳳月さん自身、昨年末の舞浜公演が転機になったというような話をしておられましたが、
先月までやっていたCASANOVAでのコンンデュルメル夫人もまた、大きな影響を与えたように思います。
もともと歌の先に「その人の想いや抱えているもの、背景」を滲ませる人ですけど、
加えて歌手として、声を自在に操って歌うようになったと思いました。
なったよね!? ね!

今回のディナーショーは、先月まで花組生だった鳳月杏さんの、月組組替え後最初のステージ。
鳳月さんにとって初めてのディナーショーということに加えて、
「組替え」という微妙な事情もあったゆえか、
みんなその始まりを、固唾をのんで見守っていたように思います。
でもそんなものは何も関係なかった。
もう本当にファビュラス!!!!!!!!!!!!!!!!
オープニングから何もかもすべて持っていかれました。
序盤では男役の美学をとことん追求し、中盤では舞台人としての可能性に挑戦し、
終盤はこれまでの集大成をベースに新たな決意を感じさせる……という構成でした。
鳳月さんが今見せることのできる最高のものを、最高の形で表現したショーだったと思います。。

1曲目の『Feeling Good』は、入団14年目だからこそ出せる男役の美学で魅せてくれました。
立ち姿やポージングも、ジャケットの使い方も、長年培ったからこそ自然とできる技。
そして14年目に入ったからこそ醸し出せる色気や雰囲気。
鳳月さんは「下級生の頃は、こういうふうになりたいという男役像がなかった」と話しておられましたが、
そこには鳳月さんが理想とする男役が、確かに存在していたと思います。
4曲目の『黒い瞳』では娘役さんたちとのタンゴで、またひとつ男役の魅力を見せてくれました。
娘役さん4人が次々絡んでいくんですけど、
「わあ、この全員とお芝居してみてほしかった!」と思わせるくらい、
ひとりひとりとの間にドラマがあって、そして何より全員が綺麗で輝いて見えたんです!
私は「男役が娘役を輝かせること」は、男役の美学に含まれると思っているので、
この場面は本当に見ていてときめきましたし嬉しかった!
そして9曲目の『Land of Lola』
まさかの「キンキー・ブーツ」に会場から悲鳴が(笑)。
象徴的な真っ赤なブーツ、そして鳳月さんといったら「脚!」というのを見事に活かした、
刺激的で、チャレンジングな、圧巻のパフォーマンス
大サービスで足上げの振りなんかもあったりして、前列正面席だった人たちは息できたかしら?
鳳月さんの魅力はその上品さにあると思っていますが、それを打ち破りたいという気概を感じる1曲でした。
11曲目は花組のショー『Sante!!』で、客席を端から端まで回ってくれました。
いやほんと、Sante!!ってもうお客様と触れ合うのに最適、万能な曲ですね。
盛り上がりが半端ないです(笑)。
12曲目は鳳月さんの初バウ主演作品「スターダム」から『Open Arms』
私はこの作品を映像でしか見ていないのですが、
「あのスターダムの青年が、リアムが、こんな素晴らしいスターになった!」と思いました。
「スターダム」は主演作品でしかも歌が多かったというのもあるかもしれませんが、
この作品から3曲歌われたということは、やはりとても思い入れが強いのでしょうね。
ラストの18曲目には『It's A Beautiful Day』を。
客席を回りながら、本当に嬉しそうに楽しそうに歌っていらっしゃいました。
そしてアンコールが2001年の「夢は世界を翔けめぐる」から『青い星の上で』
私、この曲大好きだったんです。
本当に名曲だと思っています。
でも鳳月さんの声でこれが聴けるときが来るなんて、想像もしていませんでした。
星組の、しかも昔の作品なのに、これを歌ってくれるなんて……もう感無量。

総じて、宝塚らしさを守りつつもその枠を超え、男役だとか娘役だとかいった役割をも乗り越えた
「鳳月杏」という一舞台人の魅力を爆発させたショーだったと思います。
ディナーショーということもあるでしょうけれども、とにかく宝塚云々ではない、
個としての「鳳月杏」を強烈に感じたショーでした。
鳳月さんが新しい扉を開ける瞬間を共有できた気がして、私は幸せに思います。
タイトル通りの「NEXT ONE」に向けてどう变化(へんげ)していくのか、楽しみでなりません。

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