マギンティ夫人は死んだ

知らない人が見ると、驚くようなタイトルですが。

マギンティ夫人は死んだ
マギンティ夫人は死んだ
アガサ・クリスティ著

ご安心あれ。アガサ・クリスティの小説です。
アガサ・クリスティは、中学高校時代の愛読書で、毎晩読みふけり、
おそらく当時、手に入るほとんどの作品を読破したのではないかと思います。
それでも読み落としている作品はいくつもあるわけで、これもその一つ。
ずっと積読箱に入れてあったものを、かれこれ10年ぶりくらいに読んでみました。
今作品では、口ひげとエナメルのとんがった靴が印象的な探偵、
エルキュール・ポアロが事件を解決していきます。
ポアロといえば、灰色の脳細胞を駆使し、静かに、また鮮やかに事件を解決していく、
何から何まで「エクセレント!」という言葉がぴったり似合いそうな人物です。
しかし今回は、そのポアロが逗留先のがさつな夫人に振り回され、
まずい料理にほとほと困り果てるという様が、事件の真相よりも面白いのです。
事件はというと、無実の罪で死刑を宣告された男の冤罪を晴らすというストーリーですが、
その冤罪の男に危機感がなく、死刑が近づいているという緊迫感もなく、
それに関してはちょっと脇へ置かれてしまった感じですが、
殺人があった村で、人々の心理戦がひたすら繰り広げられるので、
その秘密を解き明かしていく過程でのドキドキ感はあります。
昔はただひたすら読みふけるのみでしたが、
今回は割と冷静に、一緒に推理をめぐらしながら読むことができたのは進歩?
だけど全然、全くの見当はずれ。
いやそれよりも、アガサ・クリスティに見事に振り回されてました。

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