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『軍師 黒田官兵衛』 高橋直樹 著 

来年の大河に備え、何かひとつ読んでおきたいなあと思っていたところへ、
新刊の情報をいただきました。
いつもながらにありがとうございます、まるひげさん!

というわけで、高橋直樹さんの官兵衛モノ。


軍師 黒田官兵衛軍師 黒田官兵衛
(2013/11/05)
髙橋直樹

商品詳細を見る


高橋直樹さんはなかなか切り口の面白い作家さんだと思うのですが、
今回の作品も興味深い構成となっていて、
いくつかの合戦を通して官兵衛の人となり、もしくは半生を描く形となっています。
そこには妻はおろか、竹中半兵衛さえ出てきません。
扱われる合戦は、姉川の戦い、太田城の水攻め、秀吉による中国攻略戦、
山崎の戦い、そして関ヶ原です。
とはいえ、よくある合戦風景、戦術戦略が語られるというよりは、
官兵衛の軍師らしさといいますか、いわゆる後方での動きをメインに追っているので、
戦国モノでありながら、ちょっとしたビジネス戦略本のような印象があります。

ちょうど信長が天下を取ろうとしていたころ、播州は国人衆が割拠する混乱状態でした。
織田や武田のように大名家とその家来衆という関係が成り立たない地域で、
寺社を中心に人や物、情報がいかに流通し、またそのネットワークを国人衆はいかに利用したか。
そしてそれを使いこなせなければ、生き残ることができなかったという事情は、
大名家のあり方と違い、民の生き様を鮮やかに浮かび上がらせます。
さらに、信長による天下統一への動きは、
今まで自由に動きまわってきた彼らに決定的な打撃を与えます。
これまで大名の戦いの機微を読み、その狭間で上手く立ちまわることで生き残ってきた人々、
寺社を背景に力を持ったり、その技術で一衆徒を築いていたものたちなどは、
天下の動乱が収まってしまっては、活動の場を失ってしまうことになります。
そういう戦国末の過渡期とも言える時期を、官兵衛がどのように生きたか、
それを主に秀吉との関係で見せていくのがこの作品です。
本書の帯には、
「人生でたった一度の甘美な夜が稀代の軍師の人生を狂わせた」
とあります。
この作品では、官兵衛をいつも今一歩のところで己の目的を達せなかった人物としているのですが、
その原因がこの「甘美な夜」にあったというのには、
なんといいますか、人生の哀しさを感じますね。

全体は全6章から成っており、それぞれの章は長さにばらつきがあるものの、
いずれも読み応えがあります。
特に秀吉との別離を描いた章など、哀しさの中にしみじみとした味わいがあります。
ただ全体として見たときに、作品を束ねる「芯」に欠けるかなと思いました。
官兵衛は「信長のような人殺しは嫌いだ」と言い、これが秀吉に賭ける理由なのですが、
重要な発言の割にたいしてつっこんだ描写もないまま終わってしまいます。
また、永遠のライバル的存在として雑賀孫一が登場しますが、
こちらももうちょっと「ライバル」としての存在感が欲しかったところ。
もしかしたら高橋さんは、短編でその魅力を発揮される方なのかもしれません。

印象的だったのは次のシーン。
織田信長プロデュース秀吉の中国攻略において、
播州は官兵衛の根回しの結果「織田につく」という決議を行いますが、
このときの官兵衛の独白、
「――文句があるやつ、いるだろ」
これは作中で、もっとも黒田官兵衛の本質を突いた一言だったように思いました。
[ 2013/12/12 22:45 ] 時代・歴史物 | TB(0) | CM(4)
いえいえ、備忘録的に書いた新刊メモなのでお礼なんか受け取れません(照)。
こちらこそ、レビューありがとうございます!
未読なので大変参考になりました^^

軍師としての官兵衛に迫る内容となっているのですか。
それにしても、周囲の人間とのかかわりがあまりない点や
ライバルが孫一という点は珍しいですね。
そしてやっぱり気になる「甘美な夜」。
官兵衛の人生のターニングポイントみたいなものでしょうか…?

カタリーナさんご指摘のマイナス部分は
読む前の心構えとして覚えておきたいと思います。
[ 2013/12/14 23:46 ] [ 編集 ]
再来年の、花冷えのおかげで逆に、期待があがってしまった、来年の大河ドラマ(笑)
高山右近に生田斗真くんだそうですが。

クロカンが秀吉から心が離れるところは、非常に興味があります。
そこをじっくり描いた小説なのですか。
チェックしてみようかな?
しかし、正室も半兵衛も出て来ない。
それも、逆に面白いかも。
[ 2013/12/15 22:06 ] [ 編集 ]
最近リアル書店に行けていないので、情報が本当にありがたいです!

> そしてやっぱり気になる「甘美な夜」。
> 官兵衛の人生のターニングポイントみたいなものでしょうか…?

いえ、ターニングポイントではないです。(苦笑)
官兵衛がその人生において己の目的を果たせなかった理由は、
この「一夜の出来事」にあるという意味ですね。
重要なポイントであり、武将というより人間らしい事件(?)ですので、
もっと濃く描いていただいたほうがよかったと思うんですが(意味深かしら・笑)、
結構サラッと通りすぎてしまったので、実は最後に種明かしされるまでずっと、
「結局、人生を狂わせた甘美な夜ってどれ?」と思っていたんです。(泣笑)
私の読み取りが浅かったのかもしれませんが……。

官兵衛に関わる人間としては、栗山善助と秀吉が一番割合が大きいでしょうか。
周囲の人間もそれなりに出てはくるのですが、どれも関係が薄いんです。
全編を引っ張るくっきりしたラインがせめて一本、欲しかったかなと思います。
[ 2013/12/17 00:46 ] [ 編集 ]
> クロカンが秀吉から心が離れるところは、非常に興味があります。
> そこをじっくり描いた小説なのですか。

すみません、書き方が曖昧でしたね。
その章はとても短く、メインではないです。
一番ページを割いているのは山崎と姉川の戦いです。
そういう意味では全体のバランスは良くないですし、
全6章を束ねる一本の芯みたいなものがないので、
ちょっと物足りなさがありました。
でも面白く読ませてはくれるので、短編の連作と考えるといいかもしれません。
官兵衛をよく知らない人向けの入門にも良さそうですし、
知っている人にはちょっと変わった切り口という感じでしたので、
気軽に手にとってみられても良いのではないかと思います。
[ 2013/12/17 01:11 ] [ 編集 ]
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