KOKIA 『Where to go my love ?』

3月に出ていたKOKIAの新しいアルバム。
ずっと聴けずにいました。
3月初旬に綴られたKOKIAの告白の衝撃が大きすぎて、
そのすぐ後にリリースされたアルバムを聴くことを、私にためらわせました。
このアルバムには、KOKIAがその胸に大切にしまっておきたい想いのすべてが入っていると思ったから。


Where to go my love (初回盤)Where to go my love ? (初回盤)
(2013/03/20)
KOKIA

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本来であれば自分の心の抽斗に鍵をかけて閉じ込めてしまいたいほどの、
大切で愛おしくて辛くてかけがいのない想いに、どうして他人の私が触れられるでしょう。
覗いてはいけないのではないか?
触ってはいけないのではないか?
感じてはいけないのではないか?
そう思って、歌詞を読むことすらできませんでした。

でも。

アルバムはこの世に出ました。
KOKIAの歌は誰かの耳に届いて、その心に響くために生み出されたはずです。
たとえそれが、どれだけ個人的な想いのあふれたものであったとしても。
だったら、それを受け止めよう。
そう思えたのが先月末でした。

アルバムは、優しさと思いやりと暖かさでいっぱいでした。
私が想像していたものをはるかに越えた、大人の作品でした。
ときに純粋な愛を歌い、ときに心に寄り添うように歌い、ときにファンタジーに託して夢を歌う。
ときに苦しみ涙をこらえるように歌い、ときに愛する幸せを歌い、ときに生きる強さを歌う。
それらはこれまで歌い上げてきたような壮大な世界ではなく、
手のひらに入るようなずっとずっと小さな世界だけれども、
だからこそそのメロディーと詞が、静かにゆっくりと心に染みこむような気がしました。
もし私がKOKIAの状況を知らなかったら、また違う印象を持ったのかもしれません。
よく作品は作品としてそのまま受け止めるべきだと言います。
それはそれで間違いではないと思うけれど、
私はその作品の生まれた時期というのは、それに大きな影響を与えると思っています。
何もないところから、何かは生まれないのではないかな……。

初回限定盤には全部で11曲収録されています。
その日そのときで、心を揺さぶられる歌が1つある。
そんなアルバムだと思いました。

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