待つ身? 待たせる身?

11月になって、本当に寒くなってきました。
今日、とうとうタートルネックを着てしまいましたよ。
風邪ひきさんも増えてますね。
寒くなりがけが一番身体にこたえます。
みなさまもお気をつけくださいね。

さて、新幹線に乗るたびに楽しみにしているJR東日本の冊子トランヴェール。
私がきちんと読み始めたのはここ数年なのですが、
巻頭エッセイは内館牧子さん、伊集院静さんと続いて、現在は角田光代さんが担当されてます。
10月号の「はじめてのちいさな旅」に「子どもはいつ、はじめて家族と離れて眠るのだろう」とありました。
自分のことを思い返すと、家族と離れて眠った記憶が小学校の修学旅行までしか遡れませんでした。
それ以前に幼稚園のお泊り会とかあった記憶がないし、
うちの小学校にはキャンプというのもありませんでした。
祖父母の家には頻繁に泊まっていましたが、それって家族と離れて……じゃないしな。
よくお泊り会で泣いちゃった話とか、寂しすぎて離脱しちゃった話とか聞きますが、
修学旅行に行く年齢では親と離れて寂しいとかないですし、
私の場合それはもうワクワクとワクワクしかありませんでした。(笑

今になって思いますが、知らない土地へ旅に出る不安よりも、
実は送り出す人の不安のほうがずっと大きいんじゃないでしょうか。
出かけていく人は、目的があるにしろないにしろどこかへ向かって進んでいる。
出会いがあったり発見があったり、いろんなものを体験しているわけです。
でも送り出す人はそれまでと同じ場所にとどまっているだけ。
大切な人が今どこで何をしているか、相手から連絡がない限り、
どうにも知る手段がありません。
自分の知らない世界を想像することは難しいですよね。
どんな街で、どんな人がいて、どんなふうに時が流れているのか……。
様子が一つもわからないからなおさら不安になる。
私を海外へ送り出した親もそうだったんだろうなあと、
そう気づいたのはそれほど昔のことではありません。
小さな子どもの一人旅に触れた角田さんも、
子どもを送り出した大人のほうが、
「心のなかがたいへんなことになっているのでは」と書いておられました。
太宰治が言ったとされる「待つ身が辛いかね? 待たせる身が辛いかね?」。
私はやっぱり待つ身のほうが辛いかな……。

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