みをつくし料理帖
私にとってはそれこそ、何か月ぶりのドラマリアルタイム視聴。
このたびはぎおさんのところでドラマ化を知りましたが(情報ありがとうございます)、
原作小説は、1巻だけですが3年くらい前に読んでいます。
文章は奇をてらったところがなくてとても読みやすく、サクっと読破した記憶があります。
事件が料理で解決していく1話完結タイプで、
巻末にその料理のレシピが載っているのが興味深かったですね。
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原作の細かいところはほとんど忘れていたので、
登場人物のぼやっとしたイメージだけでドラマを見てみました。
これ、全体的にとても良い仕上がりになってたんじゃないでしょうか?
ストーリーも上手くまとまっていましたし、何より江戸の活気が伝わる映像が素晴らしかったです。
チャンバラがなくても(1シーンありますが)、色恋話がなくても、
澪の生きる力を描くだけでこんなにも人間の営みが鮮やかに浮かび上がるとは。
江戸のおっきなお寿司、鰻の蒲焼など江戸の名物が画面に現れ、
湯気、煙、炎といったものが料理の香りを運んできます。
個人的には、澪が一生懸命鰹節を削っている姿に、懐かしい思いが止まりませんでした。
子どものとき、私の仕事だったんですよ。
祖母が削っているのをそばでずっと見ていて、いつしか私もやるようになったんです。
割烹着姿の祖母が床に座って削っている姿、今でもよく覚えています。
ところでドラマ化にあたって、
これほど登場人物のイメージをことごとく外されたキャスティングは、
実は今まで経験したことがありません。
主人公の澪は、私の中では蒼井優ちゃんや貫地谷しほりちゃんでした。
演じられた北川景子さんはきつめの美人という印象があったので、澪には遠かったんですよね。
でも今回、悪くなかったと思います!
北川さんは今回のようなすっぴんに近いメイクのほうがきれいだし可愛いな。
だからあさひ太夫に貫地谷しほりちゃんというのも「ええっ?」と思ったんですが、
お狐様のお面をそろりとはずして見せた妖艶な笑みは、「やられた!」って感じでした。
小松原は年齢的に合いませんがイメージとしては松重豊さん、種市は織本順吉さんとか。
でも面白いもので、結構みなさん合ってました。
そして小松原の正体。
原作1巻時点ではまだ何も明かされていなかったので私も知りませんでしたが、
「土圭之間の小野寺」と名乗っていたので、将軍を警護する旗本?
でも最後に将軍の料理の献立を考えていたようなので、もしや御膳関係?
気になったので調べたら、御膳奉行も土圭之間に詰めるようですね。
それだと合点がゆきますね、澪の料理に鋭い一言を投げかけていたわけが。
土圭之間のシーンで終わったので続編があるのだと思います。
楽しみなドラマができたのはとても嬉しい。
原作の続きも読もうかな~。