「心を整える。」 長谷部誠 著
普段自己啓発本とか、有名人の名言集とかいった類のものにはほとんど手を出しませんが、
巷の評判がやたらとよかったので、図書館で借りて読んでみました。
本の体裁やコンセプトは、サッカー日本代表長谷部誠による自己啓発モノなのですが、
読んでみるとそこまで強烈なインパクトはありませんでした。
むしろ、いかにして今のサッカー日本代表のチームが作り上げられていったのか、
いかにして長谷部誠というサッカー選手が出来上がったのか、
そういった面を知る上で、興味を引く読み物だと思います。
特にW杯南アフリカ大会前後の日本代表の試合を見ていた人たちにとっては、
あの試合の裏でどんなことが繰り広げられていたのかを知ることができ、
本書と試合を照らし合わせてみると納得させられることが多々あることでしょう。
また、長谷部選手のピッチでの存在、いわゆるプレイは地味だけれども、
実はチームを後ろから支え、きっちり締めているというスタイルが確立された経緯も、
これを読むと非常に納得できます。
読みながら、「この人は少なくとも3世代同居の家で育ったんじゃないか?」と思ったのですが、
やっぱり祖父母と一緒に暮らしていたんですね。
あの礼儀正しさと堅苦しさと厳しさは、そうやって培われたものと確信させるものがありました。
どこかのブロガーさんが、
「読むうちにどんどん長谷部くんが嫌いになっていく(泣)」と書いてたんですけど、
これもまた納得してしまうという、なんとも皮肉な内容でもあります。(苦笑
長谷部選手は非常に規律正しく、常識的で、己に厳しい人です。
だからこそ他人にもそれを求めすぎる部分があるように感じられちゃうんですよね。
ただそんな彼が個性のぶつかり合いみたいな日本代表でキャプテンを務めていけるのは、
もちろんそうした徹底的な厳しさもありますが、
それを緩和する「天然要素」を持っているからなんだと思います。
普段は他の選手によく突っ込まれる、いじられ役というように告白してますが、
それもあるかもなあと思わせる雰囲気も、本書にはありました。
タイトルにある「56の習慣」とかいうのにとらわれると、ちょっと肩透かしを食らうかも。
もちろんそれぞれ大切なことで、気づかされることもありますが、
「おお! そうか!」みたいな発見は少ないかな。
どっちかっていうとすごく常識的なことで「耳がイタイ」って感じです。(笑
「だからああいう試合になったのか」とか「だから長谷部はこうだったのか」みたいな、
戦いぶりを見てきたからこその納得感が、この本の面白さだと思います。
文章は明快でテンポも良く、サッカー日本代表を応援する人には、
「あの試合の興奮を再び!」という感じでサクサク読めちゃうと思います。
巷の評判がやたらとよかったので、図書館で借りて読んでみました。
![]() | 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (2011/03/17) 長谷部誠 商品詳細を見る |
本の体裁やコンセプトは、サッカー日本代表長谷部誠による自己啓発モノなのですが、
読んでみるとそこまで強烈なインパクトはありませんでした。
むしろ、いかにして今のサッカー日本代表のチームが作り上げられていったのか、
いかにして長谷部誠というサッカー選手が出来上がったのか、
そういった面を知る上で、興味を引く読み物だと思います。
特にW杯南アフリカ大会前後の日本代表の試合を見ていた人たちにとっては、
あの試合の裏でどんなことが繰り広げられていたのかを知ることができ、
本書と試合を照らし合わせてみると納得させられることが多々あることでしょう。
また、長谷部選手のピッチでの存在、いわゆるプレイは地味だけれども、
実はチームを後ろから支え、きっちり締めているというスタイルが確立された経緯も、
これを読むと非常に納得できます。
読みながら、「この人は少なくとも3世代同居の家で育ったんじゃないか?」と思ったのですが、
やっぱり祖父母と一緒に暮らしていたんですね。
あの礼儀正しさと堅苦しさと厳しさは、そうやって培われたものと確信させるものがありました。
どこかのブロガーさんが、
「読むうちにどんどん長谷部くんが嫌いになっていく(泣)」と書いてたんですけど、
これもまた納得してしまうという、なんとも皮肉な内容でもあります。(苦笑
長谷部選手は非常に規律正しく、常識的で、己に厳しい人です。
だからこそ他人にもそれを求めすぎる部分があるように感じられちゃうんですよね。
ただそんな彼が個性のぶつかり合いみたいな日本代表でキャプテンを務めていけるのは、
もちろんそうした徹底的な厳しさもありますが、
それを緩和する「天然要素」を持っているからなんだと思います。
普段は他の選手によく突っ込まれる、いじられ役というように告白してますが、
それもあるかもなあと思わせる雰囲気も、本書にはありました。
タイトルにある「56の習慣」とかいうのにとらわれると、ちょっと肩透かしを食らうかも。
もちろんそれぞれ大切なことで、気づかされることもありますが、
「おお! そうか!」みたいな発見は少ないかな。
どっちかっていうとすごく常識的なことで「耳がイタイ」って感じです。(笑
「だからああいう試合になったのか」とか「だから長谷部はこうだったのか」みたいな、
戦いぶりを見てきたからこその納得感が、この本の面白さだと思います。
文章は明快でテンポも良く、サッカー日本代表を応援する人には、
「あの試合の興奮を再び!」という感じでサクサク読めちゃうと思います。