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十二国記『落照の獄』 小野不由美 著 

アメブロさんのブログネタで、

ブログネタ:「皆さんは、死刑制度、賛成ですか?反対ですか?」

というのが展開されています。
四捨五入してみると、賛成6割、反対2割、わからない2割といった感じですね。
賛成派は主に「死は死であがなうべき」という意見で、
反対派は「死んだらそこで終わり」「人が人を裁いていいのか」の2つが主流、
わからないでは、賛成反対の意見の間で揺れ、「死刑に代わる刑がない」という主張が見られます。
日本で死刑に賛成する人が多いのは、終身刑がないというのもありますが、
「死をもって償う」とか「死して詫びる」という歴史があり、
切腹という究極の形が存在してきた経緯があるというのも1つの要因でしょうか。


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小野不由美さんの「十二国記」最新作『落照の獄』は、真っ向からこの「死刑制度」に挑んでいます。
最新作といっても出たのは去年の9月。
すぐに読みましたが、とてもじゃありませんが感想をまとめられませんでした。
もしアメブロさんのブログネタを見なければ、ずっと書かなかったと思います。
それほどに難しいテーマだった……。

物語は、誰が見ても許せない犯罪(連続強盗殺人)を犯した人間を、
死刑に処すべきか否かという議論に終始します。
舞台となる柳国は、かつて死刑を停止し、それでも安定した治安を保ってきました。
その中で、一度停止した死刑を復活させるのかどうか、司法の役人たちは頭を悩ませます。
民は死刑を望み、役人たちは死刑を怖れる。
何故死刑をためらうのかというと、
 王によって死刑は行わないとされている
という大前提があるからです。
死刑制度が普通に運用されているのであれば彼らが迷う必要はありません。
けれど一度停止されたものを復活させるには、死刑はあまりに影響が大きい。
ここで英断を下すべき王は、すでに政治への関心を失っていて、なんら役に立たない。
つまり、役人たちが自ら決断しなければならない。
それゆえに延々と、堂々巡りとも思える議論が交わされていくわけです。
「終身刑よりも、いっそ死刑が楽だ」
「死刑にしたところで、被害者は戻らない」
「冤罪をどう防ぐのか」
「死刑の執行は殺人ではないのか」
「死刑に罪を止める効果はない」
「罪人がのうのうと生きていていいのか」
私たちが死刑を考えるときに出るであろう意見のほぼすべてが、
役人によって、民によって、そしてときに被告本人によって述べられていきます。
その展開は重く苦しく、けれど圧倒的な迫力をもって私たちを攻めてきます。
「お前はどう考えるのか」と。

この作品に対しては、「十二国記らしくない」とか、
「なぜ十二国記でこんな話をやるの?」という意見を数多く拝見しました。
確かに十二国記独特の世界ではなく、現実の日本を色濃く反映しているだけに、
違和感を覚える人も少なくなかったと思います。
けれどこの作品はやはり十二国記だからこそのものだと思います。
十二国記の世界だから、よりいっそう重いものになるんです。
なぜなら十二国記の世界には「国が傾く」という状態があり、
この場合柳国は、
「死刑を下しても国が傾き、死刑を回避しても国が傾く」
という、どちらを選んでも国が傾くのを止められない現実があるからです。
あまりにも暗い未来。
こうやって国は滅んでいくのだ、と思いました。
[ 2010/08/08 02:00 ] ファンタジー | TB(0) | CM(6)
最新作(といっても去年の9月ですか…)が出ていたんですね。
でも記事を拝見すると、どうやら本編の続きではないような…?

死刑存廃論、個人的には面白そうで興味があるのですが、
あの~ぅ、黒麒麟ちゃんの続きはちっくとでも書かれていたり
するのでしょうか。。。
[ 2010/08/08 13:54 ] [ 編集 ]
十二国記の本編はまだ出てません。
よって泰麒のその後はまだ謎のまま……。
みんな待ってますよねえ。
今回の作品は柳国のお話、完全に外伝です。
つながりを探すとすれば、短編集の「華胥の夢」の中に入っている「帰山」前後の事件になります。
今回の作品は雑誌掲載で、まだ文庫に収録されてません。
2008年に出た「丕緒(ひしょ)の鳥」と一緒に、
(http://meintagebuch.blog3.fc2.com/blog-entry-704.html)
そのうち文庫になるんじゃないかとは思いますが、まだまだ先かなー。
宜しければお貸ししますよー。
[ 2010/08/08 22:53 ] [ 編集 ]
確かにこのお話
十二国のひとつが舞台ではありながらも
なんとなく、お話として十二国記とは別個でしたね

十二国を材料に、死刑制度について
小野先生なりの考えをまとめたかったのかな
というのが、読後の率直な感想でした

カタリーナさんの感想を拝見しましたが
私も似たような感想を抱きました

いわく、
「非道な犯罪者の存在する世の中こそが非道」

将来に夢が持てない世の中だからこそ
この犯人は極悪非道な振る舞いをした、と

自分には未来がないんだから、自分はどうなってもいい
ましてや他人様のことなんて知ったことか
他人がどう思おうとどうなろうと
自分は自分の意のままに振舞って「死んで」やる

犯人のオトコの勝ち誇りぶりからして
かの男の真意は上にあるんですよね
つまりは周りを巻き込んでの心中だった、と
それほど本人は人生に絶望していたのではないかと
それほどまでに孤立した存在だったのではないかと



ひるがえって現代日本の事例に照らし合わせると

死刑になるほどの事はしないまでも
現状、身勝手な手合いが増えているのは確かですね
所得が低かろうと高かろう関係ない
非常識な人は本当に増えていますね
常識のある人を探すほうが難しくなりつつある

どうして人に嫌なことをしていけないのか
マナーを守る、常識を守るのは
悪い言い方をすれば超基本的な処世術だと思うのだけど
そしてそれは、世界に通用する国や大人になるために
必要不可欠だと思うんだけど

自分でモノの本質を知ろうとせず
うまく行かないのは人のせい
といういいトシの大人、今までにゴマンと出会いました

後の時間になって、いろいろと
寂しいことにならないといいんですが。。。


まだまだ若年(笑)の私にはよくよくわからないことも多いです

[ 2010/08/09 18:28 ] [ 編集 ]
連投失礼します。

「帰山」の裏設定が舞台だなんて…!
利広スキー(←え!いつの間に?!笑)としては、
それはそれで読みたくなってきましたvv
>宜しければお貸ししますよー。
わーい♪ いつでも構いませんので気が向いたら
是非お貸し下さいませ(平伏)
[ 2010/08/11 00:34 ] [ 編集 ]
> 十二国を材料に、死刑制度について
> 小野先生なりの考えをまとめたかったのかな

私もそう感じました。
そして十二国記だからこそ、
正面から挑めたのかもしれないとも思います


> それほど本人は人生に絶望していたのではないかと

仰るとおりだと思います。
自分の未来に「何も無い」がゆえに、どんな振る舞いもできてしまう。
そこには反省とか後悔とかといった気持ちは存在しませんよね。
自分の人生に全く意味がなくなってしまっているのですから。
彼にとって死刑は想定内、当然のことだったのでしょうし、
それがどういう影響を残すかもよく知っていたはず。
最後の笑いには、絶望とある種の勝利感が含まれていて、背筋がゾクリとします。
獺を妖怪としてとらえると、狩獺という名前も象徴的なものだったのかもしれませんね。

柳という国は、多分「普通に」傾いていくのだろうと思います。
雁は尚隆の性格からして、劇的に動きそうですからねー。(苦笑
そういう意味で、柳の傾き方が身近に感じられてしまうところがありますね。
狩獺ほどの極悪非道な人間は出てこなくとも、
やはり人間の何かが壊れてきていると思わざるを得ないことがたくさんあります。
そしてそれを止めることは、多分……難しいのでしょうね。
[ 2010/08/15 00:48 ] [ 編集 ]
> 利広スキー(←え!いつの間に?!笑)

利広は隠れ(?)ファンが多いですよねー。(笑
今回のお話には既出のキャラは誰一人出てきません。
そこが続きを待つファンにとっては不満の種の1つかもしれませんが、
でもそれが多分救いになっていると思います。
落ち着いたらお送りしますね~。
しばしお待ちくだされ。
[ 2010/08/15 00:58 ] [ 編集 ]
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