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誰も知らない奇跡の瞬間 AD-LIVE '15 

声優の鈴村健一さんがプロデュースする完全アドリブ劇、
AD-LIVE’15の大千秋楽を観劇してきました!
といっても大阪までは出かけられないのでライブビューイングです。

AD-LIVEは、おおまかな世界観が決められていることと、
舞台上でいくつかのミッションをクリアすることが決まっていること以外、
ノンストップ90分間、すべてアドリブで演じられるお芝居です。
今回の演者は3人で、進行兼まとめ役の鈴村さん以外の2役に関しては、
どういう設定の役なのかは演じられるご本人にしかわかりません。
お互いに相手の役を探りつつ、自分の設定を活かして話を進めていきます。
いわゆる鶴瓶師匠がやっているスジナシと似たような方式なのですが、
AD-LIVEは「途中でワードを引き」
それを無理にでも「会話に盛り込まないといけない」というハードルがあり、
演劇的要素が強いスジナシに比べ、大喜利のような「機転」と「瞬発力」が求められる舞台でした。

今年のテーマは『友達』。
人と人をつなぐ会社、『トモダチファクトリー』へ2人の人間がやってきます。
担当の最上さん(鈴村さん)の指導で、2人は友だちになるべくミッションをこなしていきます。
大千秋楽、友だち志望役の役者さんは、下野紘さんと福山潤さん。
いじられキャラの下野さんが、ダジャレ王の福山さんに振り回されるのかと思いきや、
下野さんが意表をつく「幽霊」設定で現れたため、
「これは果たして本当に幽霊なのか否か?」に悩んだ福山さんは、受け芝居に徹した感がありました。
初参加の下野さんに対し、経験者の福山さんが引っ張っていた面もあったかもしれません。
そして福山さんは引いたワードが当たりまくりで、しかも使い方が上手い!
下野さんが幽霊の印である額烏帽子(頭の白い三角の布)をつけていたために、
福山さんが引いたまさかの
「トイレットペーパーを三角に折ったようなもの」
というワードが大爆笑を呼びました。(爆)
下野さんは出から顔色の悪い幽霊だったので、
観客も「生きてるの? 死んでるの?」と思ってたわけですが、
「もうお互いプライバシーなんていいんじゃないですか。友だちになるんだから裸になって」
と、誘導された途端、
「もういいんですね!?  ヒャッハーー!」と元気な高校生(でも幽霊)に豹変したために、
そのギャップの激しさに会場中(もちろん役者も)が驚きと戸惑いと爆笑に包まれたという。(笑)
これはもう設定勝ちですね!
鈴村さんは他の2人にいじられているときに引いたワードが「私をいじめるな」
こういう奇跡が起こるところがまた、仕込みのない舞台の面白さ。
その一方で、全く噛み合わないワードも当然出てくるわけですね。
むしろその確率のほうが高いわけで。
でもそれも投げれば誰かが拾って捨ててくれる。(苦笑)
これはものすごく難しい技だと思います。
本当に機転ととっさの判断力がモロに出てしまうオソロシイ舞台です。
またね、下野さんと福山さんは、おふたりともマチネで演じた役の息子と友人を演じるという、
まさかの昼夜コラボレーションを相談なしでやってのけてたんですよ!
「俺たちやっぱり似てるんだね」と福山さんがおっしゃってましたけど、
これもまた奇跡、両公演をご覧になった方にはさぞかしツボだったでしょうね~。
あとね、長くなったけどこれだけは残しておきたい!
芝居のスタート時、つまりふたりがまだ他人の状態のときに写真を撮るんです。
そして芝居の終了時、ふたりがそれなりに親しくなった段階で、再度写真を撮るんです。
これね、役者さんたちはまったく意識してないと思うんですけど、
初めと終わりで本当に見事なまでに表情が変わってるんですよ。
人の気持ちってこうやって動いていくんだなって、ちょっと感動しました。

今回3都市開催、各都市2組×2回公演の、計12公演だったわけですが、
これはちょっと他の回も見たかったなと思いました。
同じ世界でありながら、そこへ別な役者が入ってきたらまるで違うテイストの芝居が生まれますよね。
誰が共演するかでもどんな化学反応が起こるかわかりません。
次もきっとライブビューイングがあると期待したいと思います。

芝居終了後の記念写真、下野さんが怖いです。(苦笑)



[ 2015/10/19 02:45 ] 舞台 | TB(0) | CM(0)

嵐が丘 

日生劇場で、堀北真希ちゃんと山本耕史くんの「嵐が丘」を見てきました。
といっても、もう1ヶ月位前の話なんですけどね。(泣笑)
いやあこの舞台、本当に感想が書きづらくって、うだうだしているうちに具合が悪くなったりして、
結局観劇から1ヶ月近くが経ってしまいました。
正直なところ、余計に感想が書きづらくなっています。
だって、記憶が消えてきているから~~~~~~~~。

日生劇場「嵐が丘」

まず「嵐が丘」といったら、私にとってはローレンス・オリヴィエの映画なんですね。
留学して、初めてドイツ語で見て理解できた映画なので、ものすごく思い入れがあります。




そうこれこれ。
ローレンス・オリヴィエのヒースクリフよりも、
マール・オベロンの勝ち気でありながら儚いヒロインというのがとても印象的でした。
原作を読んだのは確かこれを見てからだったと思いますが、
映画のほうは悲恋ぽい感じで、原作はもっと暗くてずっとドロドロしてました。

日生劇場の「嵐が丘」は、悲恋というよりも人間のエゴを前面に出した、
非常にドス黒い仕上がりだったかと思います。
登場人物のほぼ全員が、基本的に己のことしか考えていません。

キャストは、

堀北真希(キャサリン)
山本耕史(ヒースクリフ)

高橋和也(ヒンドリー)
伊礼彼方(エドガー)
小林勝也(ジョウゼフ)
ソニン(イザベラ)

戸田恵子(ネリー)


となっておりまして(敬称略)、私的にはものすごくワクワクする組み合わせでした。
演出はG2さんでしたが、私にとっては初めての演出家です。
舞台上の場面は屋敷の外か内かしかないのですが、
うまくセリやホリゾントを使って、飽きさせない場面転換を行っていました。
私は結構好きです、この演出。
子役のシーンでは、本役さんも一緒に出てきて芝居をするというのが新鮮でしたが、
「おとなになっても魂は変わらない」という表現に受け取れて、とても良かったと思います。

キャサリンの堀北真希ちゃんは、線は細いながらも存在感バッチリのヒロインっぷり。
声もよく通って、彼女はもしかしたら舞台女優としてのほうが魅力が増すタイプかもしれません。
ただ今回は狂気の役どころで感情の振れ幅の大きい「動」の役でしたから、
今後「静」の役が回ってきたときにどんな芝居を見せてくれるかで、真価が問われる気がします。

ヒースクリフの山本耕史くんは、前半の硬さと後半の傍若無人ぷりが見事で、
何を考えているのかわからない恐ろしさを感じさせられました。
拾われてきたゆえに己のよりどころを持たない彼は、「どうにでもできる」と思っているのですよね。
キャサリンに裏切られたあとは、他の何も失う恐ろしさを考える必要がないから。
途中フロックコートを羽織った正装姿で登場したのですが、
思わず「あ、土方さん!」と思ってしまったのは許してもらいたいです。(苦笑)

ヒンドリーの高橋和也さんは、ヒースクリフとは別な意味で狂気をはらんでいました。
ヒースクリフに狂わされた人生を、さらに自分自身で破壊してしまうという心の脆さは、
おそらく誰にもどうすることもできないのだと思います。
高橋和也さんはこういう我慢したり、翻弄される役が似合いますね。

特筆すべきはネリー役の戸田恵子さん。
ネリーはキャサリンとヒンドリー兄妹の家の家政婦なのですが、
この物語の語り手であり、舞台でも出ずっぱりの語りっぱなしです。
登場人物が複雑に絡み合うこの作品をわかりやすく解説しつつ、
観客の目を常に舞台に向けさせておかなければならないという、
そうそう簡単にできる役割ではなかったと思いますが、
彼女がいると場が明るくなるというか、安心感を与えられるんですね。
この舞台はほぼ全員が常時叫んでいるので、観客としては非常に疲れます。
その中にあって、戸田さんは癒やしでした。
本来ネリーはそんないい人じゃないし彼女も自分のことしか考えていないんですけどね。(苦笑)

観客もかなりエネルギーを削られる舞台だったのですが、
私としては一点だけ、どうしてもモヤっとしたことがありました。
キャサリンとヒースクリフの悲劇は、彼女たちが互いに好意を持っていながらも、
それを認めず、あるいは相手の出方に任せてしまったゆえに起こったものだと思ってたんですよね。
キャサリンがお隣さんのエドガーと結婚したのも、
ヒースクリフがはっきりしないから意地になった結果だと思うんです。
そういうイライラ感が原作では満載だった気がするのですが、
この舞台ではそれがなかったので、
キャサリンがエドガーとなぜ結婚したのかとか、狂乱したわけとか、
そのあたりの気持ちがちょっと伝わってこなかったところにモヤっとしました。
そこが伝わると、登場人物のどこかに共感できるものがあったかもしれません。
原作を読んだのはもう遥か彼方昔なので、記憶違いかなあ?

久しぶりにガッツリとストレートプレイを見て、心地よい疲れを味わいました。
小規模ながらも生演奏付きだったのは嬉しかったですね。
[ 2015/06/21 21:57 ] 舞台 | TB(0) | CM(2)

朗読能シアター 『咸陽宮』 其弐 

ということで、『咸陽宮』ですけれども。
全然公演の余韻から抜け出せなくて、購入した台本を読み返してはため息をついています。
DVDに残らないとわかっていたので全神経を使って出来る限り記憶しましたが、
それを忘れたくなくて、何度も何度も反芻してしまいます。
こんなの初めてですよ……。
台本を販売してくださって、本当にありがとうございます。

兎にも角にも、なんとか冷静に感想を残しておきたいと思います。(多分ものすごく長文)
今回は公演に臨む前に「あらすじ」だけ読んでおこうとネットで調べたのですが、
拾った「あらすじ」が文字通り「あらすじ」でしかなかったので、
その典拠となっている平家物語の第5巻を読みました。

……なんか、ぬるい?

すみません、まずそう思ってしまいました。(汗)
平家物語なので物語にあれこれ飾りが付いている感じがするのは仕方ないとして、
殺されそうになった始皇帝が后の機転で難を逃れるという展開、
それも刺客が、后の奏する琴に聴き惚れてしまったために仕留め損なうというのは、
初めてこの話を読んだ私でも「えっ……そうくる?」と一瞬考えこんでしまいました。
物語の 「お や く そ く」 として突っ込んではならないのかな……(´・ω・`)みたいな。

実は事前に演者5人の配役は発表されていなかったので、
誰が何をやるか以前に、どの人物が登場するかもわかっていなかったのですね。
ただこれを読んで、
「えー、この展開ならちょっとあれだけど、遊佐さんは刺客の荊軻がいいなあ」とか思っていました。
しかしそこへ「史記を読んでおくといいですよ」というアドヴァイスが流れてきたので、
上京目前ではありましたが、速攻図書館でコピーゲット。

うわああ、こっちのほうが断然面白いじゃないか!

平家物語を読んでモヤッとした部分が、納得行くものとして描かれていました。
もしこれが底本だったら「遊佐さんには始皇帝をやって欲しい」と思いました。
冷酷で慈悲もなく、それなのに襲われたら逃げ惑うしかなく、
家臣の協力で命は助かったものの、怒りまくって刺客を放った燕を攻める。
わああああ、そんな遊佐さんおいしそう(・∀・) ←

前置きが長くなってしまいましたが、要するに脚本に一抹の不安があったんです。
でもそんなのは杞憂、余計なお世話にでした。
史記をベースにしつつ、上手く平家物語につなげて、最後は見事に落としてくれました。
后の琴に聴き入って仕留めそこねる展開はそのままでしたが、
でもそれがかえって物語を悲哀に満ちたものにしていたと思います。

個々の感想と総括はたたむこととして、河合龍之介さんのツイッターから千秋楽後のお写真を拝借。
そのほか、脚本家の高橋郁子さん、甲斐田裕子さん、平田広明さん、渡辺大輔さん、
そして雅楽で舞台を盛り上げてくださった中田太三さんの千秋楽後のブログもリンクしておきます。

みなさん、この素晴らしい舞台を作り上げてくださって本当にありがとうございました。



[ 2015/05/29 10:28 ] 舞台 | TB(0) | CM(4)

朗読能シアター 『咸陽宮』 其壱 

私にとって今年最大のイベント、もっとも楽しみにしていた舞台。
朗読能シアター 『咸陽宮』を見ることができたのは、本当に幸せなことでした。

この舞台のコンセプトは、初めて能楽に触れる人がその演目を楽しめるようにと、
能楽の台本を元に脚本を起こして【現代語】で朗読をするというものです。
もちろん後日、ちゃんとお能の舞台で上演されます。
この試みももう4年になるそうで、今回は「咸陽宮」。
秦の始皇帝の暗殺を扱ったお話で、平家物語の第5巻が底本となっています。

fgyhujikolp.jpg

【出演者】
甲斐田裕子さん、河合龍之介さん、平田広明さん、遊佐浩二さん、渡辺大輔さん


私は基本的に、「芝居を見る前に予習はいらない」ものと思っています。
舞台というものは、そもそも予習をしなくても理解できるものでなくてはならないと考えているからです。
でも今回は中国史ということもあり、馴染みのない名前が出てきて戸惑うのもあれだなと思い、
能のあらすじと平家物語に加え、史記の刺客列伝も読んでいきました。
ある意味完全にネタバレした状態で臨んだわけですが……。

これは声を大にして言いたい。
本当に素晴らしい作品でした。
このスタイルの脚本は、これまでに触れたことがありません。
朗読でも演劇でも、セリフが重なるということはほぼありません。
ドラマなどでは、必ずひとりのセリフが終わってから、他方のセリフが入ります。
ところがこの朗読劇では、セリフがかぶさってくるのです。
かぶさるセリフは感情だったり、表情だったり、動作だったりするのですが、
ふたりの人物の思いが交差するときに使われている技法でした。
人が同じものを見ていながら、まるで別な感情を抱くということが手に取るようにわかる。
うなりました。
題材が皇帝暗殺なだけに、そこにはいくつもの対立の構図があります。
だからこそ、このセリフの重なりがいっそう生きてくる。
こんな風に文章にしても、多分見た人にしかわからないと思います。
あえて例を求めるとすれば、ミュージカルの重唱のようなものでしょうか。
そしてその朗読を支える雅楽。
控えめな音でありながら、その独特の響きで雰囲気を作り上げていく様は、
実に心地よいものでした。

最近は朗読といっても、舞台機構を派手に使ったり、
音楽や照明に工夫をこらした演劇並みの演出で見せるものもあります。
この朗読能シアターは、その真逆を行くもので、演者さんたちは葛桶に座ったまま微動だにせず、
動きといえば入退場と台本の紙をめくることだけ。
照明も、相対している人にスポットを当てることで場面転換を示すだけで、
とにかくひたすら「朗読に集中」することになります。
観客の集中力を引っ張るだけの脚本のチカラと、演者さんたちのチカラ、そして観客の集中力が、
題材にふさわしい緊張感を生み出し、見事な「咸陽宮」の世界を作り出していました。
ああ、この雰囲気、本当に多くの人に味わってもらいたい!!!!

お話や演者さんのことに触れないうちにこんなに長くなってしまった……。
なので、次回に続きます。
[ 2015/05/28 02:39 ] 舞台 | TB(0) | CM(2)

オーシャンズ11  

楽しみにしていたミュージカル版「オーシャンズ11」を観てきました。
って……いつの話だよってね。(苦笑)

それはさておき、とっても楽しかったーーーー!
映画版を見てストーリー展開は期待できそうにないとわかっていたので、
ストーリー性のあるショーのつもりで行ったのですが、そのせいか本当に心底楽しみましたよ!
とにかくね、一言で言って「ガラ・コンサート」なんです。
いろんなジャンルの人が集まって、それぞれが得意なものを見せてくれる。
一見バラバラに見えるんだけれども、ストーリーがあることでまとまってくる。
レミゼやエリザのようなミュージカルとは全く違った、
完全にエンタメに徹したお祭りのような舞台でした。

主役の香取慎吾くんは、SMAPとして歌っているときとは違う発声で、
まだまだ不安定ながらもちゃんとお腹に響く張りのある声で歌っていました。
そして真ん中に立ったときの圧倒的なオーラ。
ただそこにいるだけで目が吸い寄せられてしまい、伊達にアイドルやってないなと思わせます。
けれど、隅の方にいるときには、ちゃんとモブの中に溶け込んでいる。
彼が本気になってミュージカルの世界を目指したら、きっといい役者になるんじゃないかなと思いました。

主役の相棒を演じた山本耕史くんは、いつもよりずっと肩の力を抜いた芝居でした。
ただただ「香取くんが出るから」という一点で出演を決めたようですが、
どのシーンにもその嬉しさがにじみ出ていて、つい見ている方も破顔しそうになるほど。
山本くんの歌は独特の響きを持っているので、これまた普段の東宝ミュージカルとは別な味。
この作品のスパイスでしたね。

ヒロインは観月ありささん
舞台版ではヒロインに対して「歌手を夢見る女の子」という設定が加わり、
男2人が彼女に固執する理由が、映画版より明確になりました。
そして舞台初心者のありさちゃんにとって、この役はピッタリ。
声の美しさに加え、初々しさと不安がビンビン伝わってきて、
この作品だからこその魅力になっていました。
スタイルの良さ、香取くんと並んだときのバランスはまさに黄金比でしたね。
もちろんこれも、舞台には大切な要素の一つ。

敵役の橋本さとしさんは孤高の悪役にピッタリ。
新感線の舞台などの他にも、東宝ミュージカルにも多数出演されていて、
さすがの安定感と安心感があります。
歌も癖がなく王道ミュージカルの系統ですね。
作品の中では一番感情が伝わってきた役でしたが、橋本さんにはちょっと役不足だったかも。

舞台版で増やされたキャスト、ヒロインのライバルには霧矢大夢さん
霧矢さんは宝塚のトップスターとして活躍され、私もスカーレット・ピンパーネルで拝見しています。
この役はヒロインの歌手設定に説得力を持たせるために追加された役だと思いますが、
さすが「男役」をやっていただけに、その思い切った役作りはさすが。
歌声の伸びやダンスの切れ味はいわずもがなですが、
ラスヴェガスの女王としての君臨っぷりはこの作品の見所の一つです。
ちょっとドスの効いた声と「いかにも」なKYすぎる行動が、ラスヴェガスは別世界なのだと、
ヒロインは美女だけどごく普通の女の子なのだと端的にわからせてくれました。

その他四季出身の坂元健児さんや、ジャニーズJr.の子たち、踊る芸人の芋洗坂係長さんなど、
アイドルに舞台俳優に宝塚にジャニーズに芸人に……と、
本当に統一性のない多種多様な表現者が集まっているにもかかわらず、
不思議な化学反応を起こして二度と再現できないお祭りを作り出していました。
こんな舞台が10年に1回くらいあったらいいなあ。

そして演出は宝塚の小池修一郎先生。
なぜこの企画が持ち上がり、なぜこのキャスティングだったのかが一番知りたいところですが、
宝塚のスターシステムにジャニーズというのはピタリとハマるのだなと発見しました。
トップスターを中心に、周りを舞台巧者が固め、さらに新人の活躍枠もある。
今後も宝塚作品の外部舞台化って、あるかもしれませんね。
大阪公演の日程はまだ発表になっていませんが、
行く予定の皆さん、ぜひ楽しんできてくださいね!

オーシャンズ11
[ 2014/07/28 06:23 ] 舞台 | TB(0) | CM(2)

カナタpresents「あぶな絵、あぶり声~葵~」 東京公演  

とりあえず次に飲みに行くときは、

アサヒスーパードライのエクストラコールド

これを置いているお店に連れていってください!!!!!!
(↑誰にお願いしているの?)

……っと、前置きをしておいて、本題に入りたいと思います。(笑)
先月末に開催されたカナタpresents「あぶな絵、あぶり声~葵~」の東京公演に行ってきました。
昨年3月に「~Tribute~」 公演がありましたが、今年も遊佐さんが参加されるということで、
もう一も二もなくチケ申し込み。
ナマで遊佐さんにお会いできる機会なんて、私にはこれくらいなんですものー。
できればそろそろサウンドシアターさんの舞台か、
Kiramuneさんのリーディングライヴに出ていただきたいのですが、いつかな~まだかな~。
今回のカナタのゲストは、前回に引き続き遊佐浩二さんと平川大輔さん。
前回の公演終了後に、主催のカナタのお2人(岩田光央さんといしいのりえさん)が、
「トリビュートではなく、ちゃんとゲストのためにオリジナルの作品を作って聞きたい」と思い、
それぞれにアテ書きで再登板となった次第。
遊佐さんも「アテ書きなのでハードルが上がった」とおっしゃってましたが、
ファンとしてもね、ハードルというか心臓がね、ドクドクバーンッと飛び上がるんじゃないかと、
もうそっちのほうが心配でね……。
だってアテ書きですよ? 本人に取材して書くわけですよ?
ただでさえオトナの女性限定のイベントなのに、「どんな恋愛話になるのー><」と、
そりゃあもう心配で心配でたまらないわけですよ。
歩く25禁と言われる遊佐浩二が読むというだけでみんな吐血するというのに、
アテ書き、アテ書きと来たもんだ!
……はあ、はあ、はあ。
ええっと、ちょっと落ち着きます。←

今回は新しい試みが2つありました。
1つはプロジェクションマッピングを使用したこと、
もう1つは話をつなぐ舞台設定をしたこと、でした。
プロジェクションマッピングに関しては、それほど必要性を感じませんでした。
舞台上にはいしいのりえさんのイラストも浮かび上がるようになっているのですが、
申し訳ないことに、それさえ見ている余裕がほとんどないんですよね。
朗読劇ではなく「朗読」ですから、どうしても役者さん一点に集中してしまうんですよ。
対して話をつなぐ舞台設定ができたことは、とても良かったと思いました。
岩田さん演じる男のやってるバーに、遊佐さんと平川さん演じる男が客としてやってきます。
そこでお互いに恋バナをするというごく簡単なつなぎではあるのですが、
3つのバラバラな話を1つのまとまったものとしてとらえることができるので、
「舞台を見たなあ」という気持ちにさせてくれるのです。
さて、朗読の方はというと、トップバッター岩田さんは「めぐる女」
学生時代の恋がめぐりめぐって叶うというお話。
次が遊佐さんの「瞬く女」で、トリは平川さんの「止める女」
こちらは平川さんの希望で、昨年の「進む女」の続編で、
一度は別れた上司とよりを戻すというお話。
だから「進む→止める」なんですね。
お話の完成度としては全体的に前回のほうが良かったと思いました。
話は丸く収まってまとまっているけれど、どれも中途半端にハッピーエンドなんですよ。
本当にちょっとした心の動きをとらえていきたいという作家の意図はわからなくもないのですが、
それにしてもどれに対しても「え? それで?」という状態で終わってしまうのは残念。
その分、声優さんたちの朗読技術を堪能できたというのはあるかもしれません。
岩田さんはその自然体な朗読が、不器用な男をリアルに感じさせてくれましたし、
平川さんは1人で何キャラクターも表現されて、さらに感情の振り幅も大きく、
朗読の面白さと声優さんの技術の凄さを改めて感じさせてくれました。

そして遊佐さん。
歩く25禁の遊佐浩二が読んだ「瞬く女」
前回は第一声から紫色のオーラ出しまくりでもうひれ伏したくなる感じだったんですが、
今回は随分と柔らかくて、オーラも水色な感じ。
「あれ? なんか想像してたのと違うなー」と思ったらみなさん!
「家庭教師と教え子」の激甘な恋だったよーーーーーーーーーーーーーー!!!!
あっは、意表を突かれましたよ。
まさかこんな反則ネタだとは思わなかったですよ。
もう爽やかな歩く25禁て感じでね、先生優しいし、始終ラブラブイチャイチャで。(苦笑)
しかもまた、遊佐さんの演じてる彼女がね、超可愛いの。
「ちょっと、遊佐子ってこんなに可愛かったっけ???」と思うくらい。
なんかもうさ、見ていて「あ、おじゃましました。ゴメンナサイ」って気持ちになりましたよ。
遊佐さんはインタビューとかでもご自身の恋愛の話とかされないので、
「何で家庭教師と教え子の設定なんだろう?(現在進行形ではリーマンと大学生)」
「いったいいしいさんとどういう話をしたんだろう?」と思っていたのですが、
そのままじゃ終わらなかった。
彼女を抱いているときに、いきなり歩く25禁が通常運転に戻りました!(爆)
「嫌じゃないんだろう? もっともっと……そう聞こえるよ?」
……………………ボンッ、プシュー。
私だけでなく、多分会場中全員が静かに爆発してたと思います。
そういうセリフは得意中の得意だって知ってますよ? 
でもさ、目の前でそれ言ってるの見るの初めてだし、遊佐さん視線こっち向けてくるし、
恥ずかしさと萌え(?)のあまりに、これで吐血して即死するなっていうほうがおかしい。
もう出血多量でミイラですよ。ミイラ。
っていうか、カナタの作品て描写とかそれほどR18って感じじゃないんですけど、
ここだけは完全にR18だったよね、言い方が!!!
しかもこっちめっちゃ見つめてくるーーーーーーーーーーーーー!
それなのに最後は「遠く離れていても、心の中にはいつも君がいる」とか爽やかに決めちゃって。
なんだか色気についてばっかり書いちゃいましたけど、本当はそれは個性の1つであって、
私が好きなのはそこじゃないんですよね。
私は遊佐さんの朗読が純粋に大好きです。
まずあの間が心地よくてたまらない。
そして句読点の置き方、語尾の処理の仕方、声のトーンのバランス、息の使い方。
あの朗読に至るまでに、どう考えてどう稽古するのかって、本気で知りたいくらいです。

そしてアフタートークのテーマは「お酒」。
ここで岩田さんが「プレミアモルツって史上最高だよね!」と言おうとして、
なぜか「史上最あk……」となってしまい、全員から総ツッコミを受けたあと、
会場にいるサントリー社員に平謝りするシーンがありました。(笑)
ここで、最近気に入っているお酒ということで遊佐さんが「エクストラコールド」を挙げておられて。
そういえば遊佐さんて日本酒だめでビール派なんですよね。
あと焼酎とワイン。
私はビールだめだけど、でも遊佐さんが気に入ってるなら飲んでみたいよ!
アサヒスーパードライのエクストラコールド!
そんなこんなで、また遊佐さんの朗読がどこかで聴けることを願って。

ちなみにカナタ来年のゲストは、福山潤さんと津田健次郎さんとのことです。
[ 2014/07/24 00:36 ] 舞台 | TB(0) | CM(0)

城マニア 

上越は高田へ行ってきました。
今年は開府400年ということで、いろいろと行事が予定されている模様。
徳川の世になって、越後には家康の6男松平忠輝が入ってきて400年ということですが、
個人的に高田は松平より榊原のイメージが強いです。

さて、なぜ高田へ来たかというと。

春風亭昇太

そうです。
昇太師匠の落語会があったからです。
もちろん落語のみだったら高田まで出かけてはいません。

「春風亭昇太 高田城を語る」

まさに「城」がテーマだったからこそ出かけたのです。
昇太師匠は言わずと知れた「城マニア」。
どんな話を聞かせてくれるのかと、ワクワクして出かけました。
ちなみに会場となった大手町小学校の前身は、高田藩の藩校「脩道館」です。

最初に昇太師匠が「お城と言ったらみなさん何を思い浮かべますか?」と質問され、
私は鬱蒼と茂る草むらと土塁、その下に見えそうで見えない堀……を漠然と想像していました。
そこへ「石垣と天守閣ですよね!?」と昇太師匠。

……あ、あれ?^^;

私は城郭そのものにはあんまり興味がなくて、
むしろ居住空間、あるいは要塞としてそこに存在していたということ、
そこで誰がなにをどう営んでいたかというほうに目が向きます。
それなのに、「城」と言われて「土塁と堀」を思い浮かべるとは……。
これはおそらくびびんばさんから定期的にレクチャーを受けているせいかもしれません。(笑)
高田城にご一緒したときも、土塁の跡やら本丸の跡やらを説明していただいていたので、
今回の昇太師匠の話でも、場所や形状を容易に想像することができました。
中でも昇太師匠が特に強調していた内堀の素晴らしさは、聞いて「なるほど」と思いましたね。
堀がどこの城よりも広く、また深く、薬研(V字)になっているため、
甲冑を着て堀に落ちるとまず這い上がれない構造になっていると。
確かにあそこの堀の広さにはびっくりしますが、家康の坊っちゃんのお城ですし、
伊達政宗の指揮で景勝くんも築城に参加してますしね……。

高田城・堀
ちょうど観桜会中で、堀はカップルのボートでいっぱいでした~(;´∀`)

城そのものも広大で、どこのお城へ行っても思いますが、壊してしまったことが悔やまれます。
昇太師匠の話は、城の縄張りを歩いたり、目にできる土塁や堀をスライドで見せたりという感じで、
地元だからとついついスルーしてしまっていた人や、本当の初心者には面白かったかと思います。
私としては、もうちょっと歴史を絡めて「ネタに走って」欲しかったなあ。(笑)
噺家さんなのでアカデミックな話は全く求めていないわけで、
もっと笑いたっぷりに、ホント、ネタに走ってくれても良かったのになあと。
でもそのあたりのさじ加減も難しいんでしょうねえ。
さて本業落語の方は、今回は「短命」でした。
一度聴いていますが、あのご飯をよそう「ほわっ」という言い方と仕草がとても好きです。


高田城

再現された三重櫓。
高田城は桜の名所ですが、ちょうど櫓の辺りは桜がないんですね。
しかもこの日はすでに花が終わってほぼ葉桜になっておりました。

桜・堀

帰り道の川端で。
来年は満開の桜のときに訪れたいです。
[ 2014/04/27 00:31 ] 舞台 | TB(0) | CM(6)

Kiramune Presents リーディングライブ 『悪魔のリドル ~esccape6~』 

今年もKiramune主催のリーディングライブに行ってきました。
昨年『鍵のかかった部屋』を見て、声優さんたちの生のお芝居の面白さを改めて知ったわけですが、
今回は日程的にちょっと不安もあったので、どうしようかなーと実は悩んだんですよね。
そうしたら追加キャストの発表がありまして。

中村悠一、参戦!

これはもう行けるかどうかわかんないけど、とりあえず申し込めと。
行けなくてもなんとか口実作って行けと。

そういうことと理解して、あっさりチケット申し込みました。(爆
そして、神様ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!
ワタクシ、生まれて初めて、自らの手で「神席」をゲットいたしました!
こんな「神席」を、フツーに一般人でも手に入れることができるのですね。
こんな「神席」を経験したら、もう二度と他の席には座れません。
一度知った蜜の味は、身を滅ぼします。(爆
座席を知ったのは公演前日の夜だったんですけど、緊張して手が冷たくなったよね!
何が何だかわからないけど手が震えたよね!
文字通り目の前で芝居が見れるんだわーって。
あ、因みに最前列ではありませんよ、念のため。

さて、そんなふうに取り乱しつつ、
『悪魔のリドル ~esccape6~』 でございます。
原作は高河ゆんさんの「悪魔のリドル」で、
今回の朗読劇では女子高生のお話を男子高生に置き換えています。
私が見たのは10月27日(日)のお昼の公演。
全3公演のうちのちょうど真ん中に当たります。
といっても、すべての公演でキャストが違うので、
毎回全く違う雰囲気になっていたものと思われます。

Kiramune Presents リーディングライブ 『悪魔のリドル ~esccape6~』

<キャスト>
東兎角・・・江口拓也
一ノ瀬晴・・・代永翼
犬飼伊介・・・諏訪部順一
走り鳰・・・吉野裕行
番場真昼/真夜・・・中村悠一
設楽椿・・・小西克幸
カイバ先生(ナレーション)・・・進藤尚美

恐ろしく長いのでたたみます。
[ 2013/10/30 00:16 ] 舞台 | TB(0) | CM(2)

戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」 

「戦国武将がブログを書いたら?」という朗読劇があると書いたのが2年前。
「見に行きたーい!」と思いつつ、その願いはかなわずDVDを購入したのが1年ちょっと前。
そしてようやく、その円盤を見終わりましたヽ(^o^)丿


戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」 [Blu-ray]戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」 [Blu-ray]
(2012/07/04)
中村悠一、杉田智和 他

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話は関ヶ原での三成と吉継がメインですが、上杉フリークとしては、
「どちらに転んでも上杉は上杉じゃ」という兼続のセリフに惚れました!
その心意気に、家康と戦う本気と覚悟が見えております!!!!!!!
しかし、上杉的に見せ場はそこだけですかね。
景勝くんのおかげで「上杉家は地味」設定なようでして。(苦笑

物語の舞台は「戦国時代にブログがあったら」ということで、
右腕的存在の家臣たちが、主君のブログを更新していくことで話は進みます。
登場人物は大谷吉継、石田三成、片倉小十郎、直江兼続、森蘭丸、森忠政の6人。
1幕はだいたい信長が延暦寺を攻めるあたりから始まり、本能寺の変まで。
三成と吉継が豊臣家のブログを、小十郎は伊達家のブログを、
兼続は上杉家のブログを、そして蘭丸は織田家のブログをそれぞれUPしているのですが、
ブログ世代風に、小十郎が「合戦なう!」と書き込んだり、
蘭丸が「楽市楽座が一発変換できない!」と愚痴ったり(織田家は唯一のMacユーザーです(笑)、
「豊臣家のブログがエロサイトにリンクされておるーーーー!!!」と三成が焦ったりします。(笑
家康はどうも自分でブログを書いているようで、
「鯛の天ぷら食べました。家康シアワセ♡」とUPし、
「徳川家はいつも食べログで無難に読者を増やす戦略ですな」と他の武将たちから苦笑いされます。
小十郎と兼続はどうやらしょっちゅうチャットで会話をしているようで、
会話の終わりに「落ちまする」と互いに挨拶しているのが笑えました。
超懐かしいーーーー。(笑
前半はそんな感じでブログやチャットを使い、
当時の状況というものが浮かび上がるようになっています。
ネタバレ満載で書きますけど、私が一番気に入ったシーンは小十郎がキレたところ。
政宗が勝手にブログをUPしたらしく、
「申し訳ないが落ちまする。うちのバカ宗がバカブログをUPしたようなので!!」
と、チャット相手の兼続に退出の挨拶をしたあとで、
「ゴルァァァァァ! 二本松の畠山さんの悪口は書くなって言ったろうぐぁぁぁぁ!」と、
ものすごい迫力で怒鳴りかかっていきました。(爆

2幕は関ヶ原の合戦に向けて、諸将が動いていきます。
時を経てみんな偉くなっているので、気軽にブログなど綴れなくなった身を嘆きます。
笑いたっぷりだった1幕に比べて、後半は完全シリアスモード。
吉継と三成の友情をこれでもかと押し出してくる展開です。
頑張れば頑張るほど人が離れていってしまった三成に、
吉継は友のように兄のように接し導いていく。

とにかく、刑部がひたすらカッコイイです!!!

刑部がこんなにかっこよく、しかもメインで登場する作品は他に知りません!
その分、治部がやや子どもっぽい感じになるんですが、
刑部の前では弱くて子どもの「佐吉」に戻ってしまう治部がなんだか愛おしくてたまりません。
確かにそこがこの作品の肝で、落としどころでもあるのですが。
このあたりでちょっとキャスト絡めて書いておきたいんですけど、大谷吉継の中村悠一さん
三成への「お前じゃムリだから毛利輝元を総大将に」という助言から、
関ヶ原へ向けて述べる「口上」に痺れました。
声の張り、押し出し、そしてこれ1幕からずっとなんですが、姿勢が全くブレない!
「もうこのまま甲冑着せたいよ!」というくらいの貫禄。
その一方で、三成にかける声はいつも優しい。
それでいて最後、敵に突っ込んでいくところなんか、
「見送る者を泣かせない強さ」が見えて、いっそ爽やかです。
決して贔屓目の評価ではありませんが、
実は中村さん目当てでこのDVDを買ったことは、ここに正直に告白しておきます。(爆
対する石田三成は杉田智和さん
真面目で頭は良いけれど……というところから、吉継の前では子どもっぽくなるところが聞きどころ。
何でも吉継の助言で動いているような印象が残ってしまう脚本が残念ですが、
真面目で素直な三成の最後もまた、心打たれます。
杉田さんは表情もクルクル変わるのがいいですね。
片倉小十郎の安元洋貴さんはあの魅惑のバリトンでガタイの良さと威圧感を醸し出し、
暴れ政宗をなんとかコントロールしようと罵りつつも、
実は「目の中に入れても痛くない」と思ってそうなところが憎めません。(笑
蘭丸と忠政の森兄弟を演じた松岡禎丞さんは、語り部も担当するという忙しさ。
美男子で苦労症の蘭丸と、豊臣に見切りをつけ家康につく烈しさを持った忠政。
兄弟の行く末というのは面白いものです。
そしてかーねーつぐーーーーー!
直江兼続は市瀬秀和さんが演じられましたが、これがまた軽薄な感じの男でねー。(苦笑
多分「直江状」から見た挑発的な態度をディフォルメしてキャラを作ったんだと思うんですけど、
この兼続だったら多分景勝くんが無言で放り出してるわーと思いました。
いえ、別にいいんです、面白いし。(笑
音楽は和楽器のアンサンブルで、これがまた戦国の臨場感を作り上げていて素敵です。
琴ってここまでアグレッシブになれるんですねえ。

史実関係から見たら「あれ?」というところもありますが、
これは三成と吉継の漢の情を見る作品でしょうから、そのあたりはスルーでいいかと。
2人のやりとり以外はそれほど重要じゃないですしね。
これは根本的な話になっちゃうんですけれど、
ブログというツールがそれほど生かされてなかったのがもったいなかったです。
もっとブログを使うがゆえのぶっ飛んだ展開があるかと思ったんですが、
単に武将たちが自由に交流できるツールという存在に終わってしまったので、
「つぶやき平家物語」みたいにツイッターにしたほうが、
よりスピード感もあって面白かったかもしれないなと思いました。
ちょっと変わった戦国ドラマですが、三成と吉継の漢らしい関係と、
声優さんたちの素晴らしい演技は堪能できます。
「声優さんといったらアニメ?」という印象が強い方にはぜひ見てもらいたいなあ。
きっとイメージ変わると思います。
Blu-rayしか出てませんが、よろしければぜひ。

[ 2013/10/25 00:58 ] 舞台 | TB(0) | CM(4)

カナタpresents「あぶな絵、あぶり声~tribute~」 東京公演 

3/23(土)~3/24(日)に大阪ビジネスパーク円形ホール、
3/30(土)~3/31(日)に東京ラフォーレミュージアム六本木 で行われた、
カナタpresents「あぶな絵、あぶり声~tribute~」の東京公演に行ってきました。
朗読という形で俳優と声優が競演するという企画に、出演者たちの素の芝居が見れるとあって、
発表されたときからとても楽しみにしていました。
っていうか、私的には『遊佐さんが目の前で朗読する』っていうだけで、
上京するのは即決だったんですけどね。(爆)

演者は4名で、約30分の作品をひとりずつ朗読していきます。
どの作品にも共通することですが、ここでストーリー性や何らかのオチを求めると肩透かしを喰らいます。
どれも1人の男の恋愛における心象風景を切り取ったような内容なので、
ストーリーというよりもその「彼」の気持ちをどこまで感じることができるかがポイントになります。
作品としての起承転結みたいなものがないので、そこを追求するとモヤッとします。(苦笑)
あくまで感覚的な作品……と言えばいいでしょうか。
表現者と受け手の感性にすべてが委ねられているので、感じ方にはかなりの差が出そうです。


1.埋める女
主催であり演出も兼ねた岩田光央さんが朗読されました。
潜水士である男は、海の中でも陸の上でも孤独と空虚感を感じていて、
その穴を埋めるように女を求めているのですが、最終的に当て馬にされてしまう。
しかし結果的に失恋した女を見るうち、いつしか愛おしくなって……。
岩田さんの淡々とした朗読から、男の乾いた心が透けて見えました。

2.表裏な女
朗読したのは若手俳優の藤田玲くん。
同棲中の若いカップルのお話です。
趣味も考え方も全く違うけれど、ここぞというときに馬が合う。
しかし男がデートの約束を反故にしようとしたところから歯車がずれ始め……。
等身大の男の心を読んだ藤田くんの朗読はとても好感度の高いものでした。
立ち姿は映えるし、声もよく通るし、芝居も丁寧で、表情も豊か。
これから舞台でどんどん活躍して欲しいです。期待値◎!

3.進む女
平川大輔さんが朗読されました。
作品としてはこれが一番きちんとまとまっているので、共感も得やすかったように思います。
年上の上司に憧れ、勇気を振り絞って付き合うことになった男。
しかし結婚を望む上司に応えることができず、ポジティブな別れをするまでを語ります。
いやあもうね、平川さんの作り上げた世界はすごいです。
ストーリーはありきたりでひねりもないのだけれど、そこにぐいと引きこんでしまう。
たった1人ですべてを朗読しているのに、目の前にくっきりと映像が見えるんです。
上司と2人きりになりたくて同僚に頼み込み、念願叶って2人で二条城の桜を見、
付き合って、誕生日を過ごして……。
本当に彼女のことが好きで愛おしくてたまらない。
それなのに、結婚を申し込むだけの勇気が持てない男。
一方、キャリアウーマンとして常に前進している彼女は、
好きだからこそ、自分を愛してくれる年下の男と別れることを決意する。
別れの間際、男は彼女を抱きしめながら「もう一度やり直せないか」という言葉を、
言えずに飲み込んでしまいます。
その言い出せない気持ちが痛いほど伝わってきて、切なくてたまりませんでした。
強くて優しい女と誠実だけど弱い男が少しずつ離れていってしまうさまを、
平川さんは見事に描き尽くしてくれたと思います。

4.紡ぐ女
いよいよ私的真打ち登場、長いぞー。(笑)
ラストに登場したのは遊佐浩二さん。
遊佐さんはステージ中央の3人がけソファーに座って朗読スタート。
最初にタイトルコールをするのですが、それの破壊力がダイナマイト級でした。
ほんの数分前に、平川さんが涙の向こうに青空が見えるような、
そんな爽やかででもとても切ない空気を醸し出していたというのに、
それをたった一音のエロヴォイスで一蹴し、どこか紫っぽいオーラを解き放つ遊佐浩二。
ちょっと低めの声を響かせて、もうどんだけエロいお話が始まるんですかってくらい。(泣笑)
ずっとこのままのテンションだったら、私、確実に息が止まってます。(←)
さて朗読は、長く付き合ってお互い安心の関係にある男女の話。
けれど男の方はこの関係にうっすらと不安を感じている。
「君はいつまで俺を見ていてくれる?」
お互いに信頼しあって、愛しあって、今一番幸せな状態にあるというのに、
男はそれがいつか終わる日が来ることを恐れている……。
この作品は場面転換がほとんどなく、ほぼ男の自問自答に終始します。
別な回のときのアフタートークで、
「朗読しているというよりは、語りかけているような感じになっていった」
と、遊佐さんがお話されていたそうですが、
まさしくその通りで、聴いていくうちに男の告白のように思えてきました。
甘いピロートークから始まって、だんだんと男の本音が表に出てきます。
初めは冷静に彼女との出会いを語っていますが、
次第にこの幸せが永遠ではないのでは……と不安になり、ついに心が叫んでしまいます。
「君はいつまで俺を見ていてくれる?」
男としてのプライドもある。
彼女を心底愛し信じてもいる。
だからこそ、漠然とした不安を言葉にすることなどできない……。
一見、情けない男かもしれません。
けれど、「手のひらの幸せがいつか消えるかもしれない」と気づいたとき、
人はその恐怖に怯えるものだと思うし、私はその気持ちがすごくよくわかります。
そんな男の揺れる気持ちを、遊佐さんは優しく切なく伝えてくれました。
ラストの「大好きだよ。明日の朝、君にそう言えたら」に、遊佐ファンの多くは、
思いっきり抱きしめて「大丈夫。私は絶対離さない」と言ってあげたくなったのでは?

この朗読を聴いて、私は遊佐さんの芝居がとてつもなく好きだと再認識しました。
声が好きというところから入ってはいるけれど、
センテンスの構築の仕方、息遣い、間の取り方、声のトーンの使い分け、語尾の処理、
どれもが私の呼吸にぴたりとはまってきます。
この舞台で、遊佐さんがその呼吸で観客の呼吸さえも支配していることを感じましたが、
まさにこれが「引き込む」ということなのだと思いました。
そしてそれだけでなく、その「間」で客を「視殺」するというおまけつき。(爆)
遊佐さんの場合、本人が「語りかけているような」と言っているだけに、
しょっちゅう客席に視線を向けてきます。
それも場面によって挑む感じだったり、とことん優しかったり、
色っぽかったり、切なかったり、悲しそうだったり。
もう「遊佐さんと目が合った。キャ(///∇///)」とか言ってるどころではなく、
その一瞬でズキューンと討ち死にするレベルです。

最後は約20分のアフタートークタイム。
お題は「ヲタ」で、藤田くんがアニヲタであることを告白し、
声優陣に対して完全なファンモードになっていたのが可愛かった。(笑)
一方、「特にない」という平川さんが「サックスを吹いてみたい」と言うと、
「次からキーボードと一緒にサックスもBGMになります。
裏方になるので、朗読する仲間を失うのは僕も辛いですが」といじる遊佐さん。
相変わらずのネタの拾いっぷりです。(笑)
その遊佐さんは靴のコレクターであると言い、300足以上持っていると。
でも年月が経つと「加水分解」して履けなくなる靴が……と話していて、私は吹きました。
だってほんの数日前に昔放送された「櫻井孝宏の(笑)」を見て、
ちょうど同じネタを聞いたばかりだったんだもの。(爆)
遊佐さんは朗読中にあれだけエロい視線を送りまくっていたのに、
トーク中に笑った顔はめちゃめちゃ可愛いの!
なにこのギャップ! 萌えろということか!
みんな朗読のときと打って変わってワイワイ話しているのが楽しくて、
もっとトークを聞きたかったなーなんて。

普段画面の後ろにいて見ることのできない声優さんたちの、
キャラクターではなく「自分としての」芝居を目の前で見ることができて、
本当にステキな時間でした。
今回は年齢制限もある恋愛物でしたが、今度は深層心理に深く斬りこむような、
ハードな内容の朗読も聴いてみたいなと思いました。
またこんな機会に巡り会えますように。
[ 2013/04/05 01:04 ] 舞台 | TB(0) | CM(4)