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「彩雲国物語(一) はじまりの風は紅く」 雪乃紗衣 著 

『彩雲国物語』はNHKのアニメとしては知っていましたし、非常に人気が高いことも知っていましたが、
『十二国記』がいまだ完結に至らない中、似たような中華設定のファンタジーは、
正直なところあんまり触れたくなかったんです。
たとえ全く違う話だとしても、きっと入り込めないだろうなあと思って。
でも、何かとお世話になっているAkiさんから、
「十二国記が好きな人ならきっと興味を持つはず」とオススメされて、
ようやく第1巻を手に取ってみました。

彩雲国物語  一、はじまりの風は紅く (角川文庫)彩雲国物語 一、はじまりの風は紅く (角川文庫)
(2011/10/25)
雪乃 紗衣

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初版は角川ビーンズだったのが、角川文庫から新装出版されたようです。
十二国記のホワイトハート→講談社文庫と同じ流れですね。
私は図書館で借りたので、由羅カイリさんの可愛いイラスト入りのビーンズ文庫版で。

考えたら、私、いわゆる少女小説って読んだことないんですよ。
何しろ小学生時代も中学生時代も「本嫌い」でしたし、
高校に入って突然活字魔になったと思ったら、
推理小説と時代小説しか読まないという極端な状態で。
周りがコバルト文庫にハマっている中、そっち方面にはまるで興味を持たず、
ひたすらアガサ・クリスティーとコナン・ドイルと山本周五郎をあさっておりました。
そんなわけで、この年にして初少女小説でございます。

で、まずなにより読むのが早かった。
この超超超遅読の私が、新幹線の中で読み終わったよ!
すげー。自分で感動しました。(爆
展開としてはファンタジーの王道で、
でもそのよくある話を、個性的な美形キャラをそろえることで補っています。
この作品は完全にキャラクター萌えできるかにかかってますね。
ストーリーは練られているけれど、わりとすぐに先が読めてしまうし、
結構壮大な仕掛けをしておきながら、私的にはイマイチ腑に落ちないというか、
「どうしてそこまで?」という思いがよぎらないこともないというか……。
もうちょっと踏み込んで描いてくれれば、多分「なるほど」と思えるのだと思うのですが。
ただこれは賞受賞のデビュー作だったということなので、
おそらく枚数に合わせて無理やり風呂敷を畳んだのではなかろうかと思われます。
作風はまんがのノリに近く、本当にアニメ向きだと思うので、
小説で読むよりもアニメで見たほうが気楽に楽しめるんじゃないかな。
機会があったら、私も一度見てみたいかな~と思いました。
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[ 2011/12/13 23:55 ] ファンタジー | TB(0) | CM(6)

「ちょんまげぷりん」 荒木源 著  

映画が公開中の「ちょんまげぷりん」。
なんと素晴らしいタイトルでしょうか!
思わず「え?」と思ってしまう怪しげなタイトル。
ついつい内容確かめずにいられないじゃないですか!
それでも特に興味はわかなかったんですが(苦笑)、
本屋でこれ見てジャケ買いしてしまいました。

ちょんまげぷりん (小学館文庫)ちょんまげぷりん (小学館文庫)
(2010/02/05)
荒木 源

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ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)
(2010/08/05)
荒木 源

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これだけ見てると超好みのイラストだわー。
イラストを描いてる上條淳士さんて、TO-Yの作者でしたか。(歳がばれるなあ)
面影あるけど、やっぱり絵って変わるもんですねえ。

1巻のお話は、江戸の侍が現代にタイムスリップしてきてパティシエになるというもの。
彼は21世紀の生活に馴染んでいく過程で、
現代社会では「仕方ない」とされていることに喝を入れたり、
日本人として失いつつあるマナーを指摘したりしていきます。
生き方に対するちょっとしたアドヴァイスがあったりもします。
それらは特別新しいことではなく、日々私たちが問題にしていることなのだけれど、
江戸の人間が言うからこそ説得力があるという点が新しいと思いました。
あと、この侍とプリンという組み合わせが最高です!
まさに発想が成功をもたらした作品だと思います。
2巻は現代から少年が江戸にタイムスリップして、そこで成長するというもの。
プリンネタももちろん引っ張っています。
とにかく文字が少ないですし、展開も速いので、まるでマンガのようにサクッと読めてしまいます。
ちょっと安直な展開だけど、最後には優しい気持ちになれるし、
この手の作品ならこれでいいのかな。
まさにデザートみたいな作品なので、あまり凝ってないほうがいいのかも。
でも日頃時代小説に親しんでいる人には物足りないだろうと思います。
時代小説を読みなれていない人、または歴史に興味がなかった人向けかと。

ちなみに主人公は、この表紙のイラストのようにかっこよくないです。(笑
映画では錦戸くんが演じていますが、眉毛が「そんな感じ」を醸し出しているように思いました。
寒い日の午後に見るにはいいかもしれません。
きっとほっこりすると思います。
[ 2010/10/28 22:24 ] ファンタジー | TB(0) | CM(2)

十二国記『落照の獄』 小野不由美 著 

アメブロさんのブログネタで、

ブログネタ:「皆さんは、死刑制度、賛成ですか?反対ですか?」

というのが展開されています。
四捨五入してみると、賛成6割、反対2割、わからない2割といった感じですね。
賛成派は主に「死は死であがなうべき」という意見で、
反対派は「死んだらそこで終わり」「人が人を裁いていいのか」の2つが主流、
わからないでは、賛成反対の意見の間で揺れ、「死刑に代わる刑がない」という主張が見られます。
日本で死刑に賛成する人が多いのは、終身刑がないというのもありますが、
「死をもって償う」とか「死して詫びる」という歴史があり、
切腹という究極の形が存在してきた経緯があるというのも1つの要因でしょうか。


十二国記 O.S.T.1 - 十二幻夢組曲十二国記 O.S.T.1 - 十二幻夢組曲
(2002/07/24)
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小野不由美さんの「十二国記」最新作『落照の獄』は、真っ向からこの「死刑制度」に挑んでいます。
最新作といっても出たのは去年の9月。
すぐに読みましたが、とてもじゃありませんが感想をまとめられませんでした。
もしアメブロさんのブログネタを見なければ、ずっと書かなかったと思います。
それほどに難しいテーマだった……。

物語は、誰が見ても許せない犯罪(連続強盗殺人)を犯した人間を、
死刑に処すべきか否かという議論に終始します。
舞台となる柳国は、かつて死刑を停止し、それでも安定した治安を保ってきました。
その中で、一度停止した死刑を復活させるのかどうか、司法の役人たちは頭を悩ませます。
民は死刑を望み、役人たちは死刑を怖れる。
何故死刑をためらうのかというと、
 王によって死刑は行わないとされている
という大前提があるからです。
死刑制度が普通に運用されているのであれば彼らが迷う必要はありません。
けれど一度停止されたものを復活させるには、死刑はあまりに影響が大きい。
ここで英断を下すべき王は、すでに政治への関心を失っていて、なんら役に立たない。
つまり、役人たちが自ら決断しなければならない。
それゆえに延々と、堂々巡りとも思える議論が交わされていくわけです。
「終身刑よりも、いっそ死刑が楽だ」
「死刑にしたところで、被害者は戻らない」
「冤罪をどう防ぐのか」
「死刑の執行は殺人ではないのか」
「死刑に罪を止める効果はない」
「罪人がのうのうと生きていていいのか」
私たちが死刑を考えるときに出るであろう意見のほぼすべてが、
役人によって、民によって、そしてときに被告本人によって述べられていきます。
その展開は重く苦しく、けれど圧倒的な迫力をもって私たちを攻めてきます。
「お前はどう考えるのか」と。

この作品に対しては、「十二国記らしくない」とか、
「なぜ十二国記でこんな話をやるの?」という意見を数多く拝見しました。
確かに十二国記独特の世界ではなく、現実の日本を色濃く反映しているだけに、
違和感を覚える人も少なくなかったと思います。
けれどこの作品はやはり十二国記だからこそのものだと思います。
十二国記の世界だから、よりいっそう重いものになるんです。
なぜなら十二国記の世界には「国が傾く」という状態があり、
この場合柳国は、
「死刑を下しても国が傾き、死刑を回避しても国が傾く」
という、どちらを選んでも国が傾くのを止められない現実があるからです。
あまりにも暗い未来。
こうやって国は滅んでいくのだ、と思いました。
[ 2010/08/08 02:00 ] ファンタジー | TB(0) | CM(6)

「十二国記」 ついに新作!!! 

主上ーーーーーーー!!!
お待ち申し上げておりました。(平伏



6年半という月日を経て、ついに小野不由美氏「十二国記」の新作を読むことが叶いました。
タイトルは「丕緒(ひしょ)の鳥」
昨日発売の文芸誌「yomyom(ヨムヨム)」6号(新潮社)に掲載されています。

yomyom 原稿用紙換算で90枚という短編ですが、
 6年もの間ずっと待ってた人にとっては量なんか問題じゃない。
 とにかく、とにかく新作が読めるということだけでも、
 砂漠にオアシスを見つけたかの如くです。
 情報が流れて以来、出版社には「本当に新作なのか?」と、
 多数の問い合わせが寄せられ、予約も殺到したため、
 通常より1万部上乗せでの発行となったとのこと。
 私も予約しに行きましたが、店員さんの応対で、
 「私の前に何人か予約したな」とわかりました。(苦笑
 実際今日受け取りに行ってみると(田舎のため1日遅れ)、
平積みの量も半端じゃなかったですが、取り置き分も棚にいっぱいでした。(笑
みんな、本当に待ってたんですよね……。

さて、感想を綴ろうにも、「十二国記」の場合、ネタバレせずに書けないんですよね。
だって、「どこの国の、いつの時代の話か!?」というのが、最大のネタバレですから。
ということで、今回は反転させておきます。(6月22日、反転解除しました)


今回の舞台は「慶」。
荒廃する国を憂い、嘆き、それをどうにかして王に訴えたいと思っていた丕緒(ひしょ)。
彼は官吏ではあるけれども、彼と雲上の人々、つまり国を動かしている人たちとの間には、
天と地ほどもの身分の差があり、いかに彼が下界の民のことを案じ、
困窮する民の疲弊を訴えようと思っても、その術は皆無です。
そんな中で、丕緒は仲間を失い、自分の無力さを悟り、ついに世に背を向けてしまいます。
ところが彼が、嫌でも動かなければならないときが来ます。
新しく王が即位するというので、そのための陶鵲(とうしゃく)を作らねばならなくなったのです。
国家の重大な祭祀吉礼に際して、「鳥に見立てた陶製の的を投げて射る」という儀式があり、
その的=陶鵲を作る職人たちを指揮する、それが丕緒の仕事。
そこで彼は、一度は諦めた方法である「陶鵲を通して自分の思いを伝える」ことを再考し、
ついに新王の前で披露するに至るのですが……。

本作は、まさにこの「陶鵲」のような作品だと感じました。
陶鵲が射られて砕けるとき、どんな破片の舞を見せることができるか、
あるいはどんな音を出し、どんな香りを漂わせることができるか……といったところが、
職人たちの腕の見せ所。
しかしそこに込められた思いを感じることができるかどうかは、作り手だけでなく、
見る者の器量にもかかっている。
それと同じで、小野不由美さんは、自身が投げた陶鵲=この作品を読んだ読者が、
どういう思いを抱き、どう咀嚼するかを試しているような気がしてならないのです。
人はどんなに広い視野を持とうとしても、それはその人にとって広いという意味でしかなく、
実際には見えていないことが多いものなのだと思います。
また、人間関係の中において、自分の考えに懸命になればなるほど、
他人の思いに気づかなく、いや、気づけなくなってしまう……。
その考えがたとえ、己の欲のためではなく、他者を思ってのことだったとしても。
陶鵲が砕けるさまがあまりに見事の描かれているだけに、
そうした人間の隠れた性が、よりいっそう際立って心が苦しくなります。
本当に痛いのです。小野不由美さんの作品は、いつも胸をえぐります。

廷(にわ)にはしんと物音が絶えている。
一呼吸あって、人々が漏らした吐息がさざなみのように広がるのを聞いた。
 
(P65 10行目)

読み終えて、まさにその通りになりました。
主上、次もまた、6年でも10年でも待っています。
[ 2008/02/29 00:39 ] ファンタジー | TB(0) | CM(0)

「精霊の守り人」 上橋菜穂子 著 

巷で話題になっている本作を読んでみました!
因みにアニメの方は見ておりません。

精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)
(2007/03)
上橋 菜穂子

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女用心棒のバルサは、通りがかりに第二皇子チャグムを救う。
それが縁となってバルサは、
父である帝から命を狙われている皇子を守るため、
彼を連れて逃亡の旅に出る……。


物語は、建国の伝説にまつわる秘密を解きつつ、
皇子チャグムを狙う帝の刺客、そして魔物と戦いながら進んでいきます。
作者が文化人類学者ということもあって、異世界ファンタジーというより、
実際に存在する国の民俗学的な趣があり、
いわゆるファンタジーの王道・貴種流離譚の側面を持ちながらも、
少々とっつきにくい印象を受けました。
もちろん、面白くないわけではないんです。
ただ本作はシリーズ第1弾ということもあってか、いかんせん説明が多い。
そしてクライマックスに至るまでの「登り坂」の部分がスリルに欠けるため、
終盤にさしかかるまで話に乗り切れず、私としてはいささか物足りなく感じました。
ただ、この異世界の構築ぶりには目を瞠ります。
本当に民俗学のようで、普通の異世界ファンタジーとは全く違います。
おまけに主人公が30歳でおばさん呼ばわりされる(笑)、女用心棒。
武術に長け、満身創痍でサバサバしていて、この辺りも異色。
そしてこれこそが、この作品の最大の魅力でもあるのでしょう。
大人はこのバルサに、子供は皇子チャグムに視点を当てて読むんでしょうね。
作者が「子供のためだけに」物語を書くことはない、と言っているのも頷けます。
さて、以降の巻は、おそらくどんどん物語が進んで面白くなるのではと思います。
ちょうど来月からアニメも再放送になるようですし、私もここで挫折しないで(苦笑)、
次巻にも手を伸ばしてみようかなと思っています。
[ 2007/10/05 20:59 ] ファンタジー | TB(1) | CM(4)

「ぬしさまへ」 畠中恵 著 

「しゃばけ」を読んでから、1年。
ドラマ化を目前にして、ようやく2巻目を読みました。
1巻を読んだのはつい最近だと思っていたのに、
いつのまに365日も過ぎてしまったんだろう。
こうやって知らないうちに年を取っていくのね……。(しみじみ)

ぬしさまへ (新潮文庫)ぬしさまへ (新潮文庫)
(2005/11/26)
畠中 恵

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さて、今回は短編集。
どれもが甲乙つけがたい、素敵な作品でした。
あったかくて、ホロリとさせられます。
好みはみんなそれぞれだと思うけれど、私のお気に入りは、
最後に収録されている「虹を見し事」です。

若だんなは体が弱くて布団に包まっていることが多く、だからこそ両親も、
彼の面倒を見ている二人の手代も、若だんなには砂糖菓子より甘く接してしまいます。
部屋に集う妖たちも、みんな若だんなのことを心配しています。
若だんなは、全てにおいて恵まれすぎている自分に不安を感じてもいるし、
頼るばかりでなく、頼られる人間に成長したいとも思っている。
だけど、やっぱりそんな己の現状につい甘えてしまっていたのですよね。
当たり前のことが、当たり前でなくなって、若だんなは不安と恐怖に苛まれる。
その若だんなの気持ちが、痛いほど伝わってきました。
当たり前だと思っていたものを失って、人は初めて大切なことに気づくもの。
だけど本当は、そうなる前から、当たり前の大切さに薄々気づいているんだと思うんです。
けれど危機にさらされるとか、闇に突き落とされるとかということがないと、
どうしてもその日常に甘えてしまうのですよね……。
当たり前にそこにあるものに、感謝しなければと深く深く思いました。
[ 2007/09/18 22:04 ] ファンタジー | TB(1) | CM(2)

「ロマンス小説の七日間」  三浦しをん 著 

三浦しをん。
面白い名前だなあと思った。
下の「を」と「ん」は、50音の最後とその1つ前の音。
その2つを持ち合わせた名前なんて、物凄くインパクトがある。
 しかもどうやら本名のようだ。
ご両親は、どんな思いを込めてこの名をつけたのだろう。
そんなことを考えて、どんな作品を書く人なのかなと、
今回は初めて、「作家の名前に興味を覚えて」の読書だった。
もちろん、三浦しをんさんの名前を見たのは、
これが初めてではなかったのだけれど。

ロマンス小説の七日間 (角川文庫)ロマンス小説の七日間 (角川文庫)
(2003/11)
三浦 しをん

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話は、ロマンス小説の翻訳を仕事としている主人公が、半同棲中の恋人の態度に苛立ち、
その思いから、翻訳中のロマンス小説を改変し、勝手に捏造してしまう……というもの。

原作を離れ、どんどん創作されるストーリー。
現実は小説に、小説は現実に、二つの物語は互いに影響を及ぼし、
やがてとんでもない展開に!


裏表紙のあらすじにはこう書いてある。
なんとも面白そうな設定だし、実際それに興味を引かれて手に取ったのだけれど、
あらすじに謳われているほど、小説と現実がうまい具合にリンクしていない。
深く読めば、細かい関連性が見えてくるのかもしれないが、
一読した限りでは、主人公が、ロマンス小説の主人公である姫に自身を投影し、
勝手に動かしてしまった……程度にしか感じられない。
しかもその捏造がどの程度大変なことなのかも伝わってこない。
どちらかというと、それによって起こるであろうパニックを期待していた私には、
ちょっと肩透かしを食らった感じだった。
もっと掘り下げるには、枚数が足りなかったのかもしれない。
文章はとても読みやすく、心地よいリズム感がある。
主人公が自分の訳したロマンス小説に自らツッコミを入れるあたり、
前の晩に見たドラマの感想を、翌日会社の同僚とあれこれ話す感覚に似ていて、
思わず頷いたり笑ったりしてしまった。
これがもし、ドラマ「タイガー&ドラゴン」並みに、
リアルとロマンス小説をもっとうまくリンクさせていたとしたら、
物凄くワクワクドキドキする1冊になっていたと思う。
例えそれぞれの話がありきたりであるとしても、アイディア勝ちということだ。
残念ながら、この作品はそのアイディアを生かしきれなかった、ということになりそうだ。
[ 2007/01/21 23:13 ] ファンタジー | TB(1) | CM(2)

デルフィニア戦記-第Ⅳ部 伝説の終焉5&6  茅田砂胡 著  

伝説の終焉〈6〉―デルフィニア戦記 第4部

伝説の終焉〈5〉―デルフィニア戦記 第4部
伝説の終焉〈6〉―デルフィニア戦記 第4部
 茅田 砂胡 著
 
ずーっと忘れていたんですが、やっと買って読みました。
う~ん、ここまで来るともはや意地でしたね。
全て読まねば気が済まぬ、という。(苦笑
最初は掛け合い漫才みたいなところが楽しくもあったんですが、
後半、物語の勢いが落ちたというか、
さすがに長すぎた(全18巻)というか、どうも読みたいというモチベーションが右肩下がりで。
おまけにここまで来るともう何でもありという展開で、
どうせデルフィニアが超人的な方法で勝つんだし、味方の主要キャラは誰も死なないし、
正直あまりに不公平で、討たれた敵方の王様が哀れになりましたよ。
掟を破ってまで超能力を使っちゃうのもずるいよなって思ってしまうんですよね。
一応「能力を使ってはならない掟」が存在しているわけですが、割とあっさり破られちゃう。
まあ掟を破ってまで友を助けるというのもアリですが、
破ることができないがための苦しみっていうのもあるはずで、
何でもかんでも超人的な能力で解決されてしまうと、正直苦笑せざるを得ないです。
じゃあ何のために掟を作ったんだよ、と。
ファンタジーだからねと言われればそれまでですが、
C★NOVELSはそれほどお子様向けの文庫でもないと思ってたんですけどねえ。
18冊も読んできたのに、感想がコレっていうのはどうなんでしょうか。(苦笑
私はファンタジーものとはいえ、魔法やら超人的能力やらが出てくるものは苦手なので、
そのあたりの好みもあったかもしれないです。
やっぱりファンタジーを読むなら架空歴史物がいい! 
何か面白い作品ないかなあ。
[ 2006/02/28 23:43 ] ファンタジー | TB(0) | CM(0)

デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 茅田 砂胡著 

デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 (中公文庫)デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 (中公文庫)
(2005/07/26)
茅田 砂胡

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多分、今までで一番へヴィーな巻だったんじゃないでしょうか。
何しろ毎回のお楽しみである、コメディーシーンがほとんどない!
そして内容的にも、一番の危機が訪れたと言ってもいいでしょうね。
だけど、コメディー部分で気を紛らわすことができないせいか、
話の展開に突っ込みたくなってしまいます。(苦笑
巻の終わりのほうでは、戦略政略上の目的から、国王が非合法に交代するわけですが、
あれで国が荒れたりすることはないんでしょうか?
前国王にはもともと反対勢力がいたわけだし、何かクーデターとか起こっても良さそうな。
だけど、残りが後2巻ということを考えると、それはなさそうなんですよねー…。
それにこれまでの話を読んできて、そういう展開は描かれない気もするんです。
先に話が広がるというよりも、全てが丸く収まるための手段でしかない展開が、
結構多かった印象が強いもので…。(苦笑
なーんて言っておいて、後で懺悔する羽目になったりして? 
[ 2005/08/18 23:45 ] ファンタジー | TB(1) | CM(2)

デルフィニア戦記 IV-3 茅田砂胡 著 

やっと読みましたよ。次巻発売に間に合ってよかったー。
物語はいよいよ大詰めを迎え、デルフィニアが包囲される事態になったわけですが、
そういう戦闘向き、政治向きの話は突っ込みどころがありすぎです。
「そんなわけないだろう???」と、何度思ったことか。(笑
しかしその突っ込みすらする気を失わせる超人キャラ、
そして漫才のような会話とコメディ的展開。
「何でもアリだぜ!」というこの作品はまさに娯楽、
とにかく読んでいる瞬間がものすごく楽しくてワクワクするのです。

デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉3 (中公文庫)デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉3 (中公文庫)
(2005/05/26)
茅田 砂胡

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この作品も15冊目、さすがにお気に入りキャラなど出てくるわけですが、
やっぱりお気に入りの傾向っていうのは固定されるものなんですね。
私はわりと一匹狼のキャラが好きです。そして策士が好きです。
そいつが寝返ったり反旗を翻したりすると、ものすごくドキドキします。
でもそいつの性格が完璧に「悪」として色付けされている場合は、魅力を感じません。
同じ一匹狼でも発散型の狼も好きです。
みんなと同じ目的に向かって効果的な行動をするけれど、群れるのは嫌というヤツ。
みんなの制止を振り切って飛び出していってしまうようなキャラも大好きです。
その場合は、愛すべき性格でないと惹かれません。(笑

そういう意味で、この巻は嬉しい展開ばかりでした。
お気に入りキャラが活躍するときは、ついつい寝食忘れるものです。
[ 2005/07/20 23:41 ] ファンタジー | TB(0) | CM(0)


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