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エリザベート(宙組2016) 

「来年のことを言うと鬼が笑う」と申しますが、昨年のことを言うとどうなるんでしょうか。
そんなことを考えつつ、去年のことを振り返ってまた少しずつブログを更新していきたいと思います。

で、先日放送していた「帝冠の恋」のラジオドラマの話をする前に、
去年見た宝塚宙組さんの「エリザベート」について、メモ的に感想を書いておきたいなと思います。
ナマ舞台としては、これまでに東宝初演版(山口祐一郎&一路真輝)しか観たことがありませんでしたが、
2016年、なんとエリザ初演から20周年目にしてようやく、宝塚の舞台を観ることができました。
実はその前の花組上演のときも行こうとしたんですが、どんなことをしてもチケットが取れなかった!

宙組『エリザベート ー愛と死の輪舞ー』
宝塚歌劇 DVD・ビデオ・CD専門ショップ|TCAショップ
http://www.tca-pictures.net/shop/press/160816_elisabeth.html

宝塚で上演するにあたり、当然ながらウィーンオリジナル版から大きく改変されています。
主役はエリザベートからトートへと移行し、描かれるテーマもだいぶ変わりました。
そもそもオリジナル版ではトートの比重もそこまで大きくないし、
トートの存在はまさに西洋的な「死神」そのものなので、愛とかなんとかという話ではないです。
身の自由、魂の自由を求めて彷徨い続けたエリザベートが、
最後に死を迎えてすべてから解放される話なんですよね。
だからなのか、ウィーン版のエリザ役者さんは皆さんパワフルで、
「超ワガママで身勝手なエリザベート」に見えてしまいかねない力強さがあります。
ラストにトートとエリザベートがキスをしますが、オリジナル版でのその意味は、
エリザベートが死を受け入れて、
「トートのキスによってとどめを刺されて死ぬ」
ということだと思っています。
一方の宝塚版は、トートは一部の人にしか見えない死神ではなく、
黄泉の帝王としていろんなところに出張ってきて、こともあろうにエリザベートを愛してしまう。
ウィーンオリジナル版とは根本的に話が違うんですよね。
だから最後のキスも、「とどめを刺す」ではなく、まさに「愛のキス」
ここが主役と設定を変えざるを得ない宝塚的弊害なんでしょうけれど、
随分と無理をして改変しているせいか、全体で見るとすごくわかりづらいというか、モヤッとする話です。
ま、そこを完璧なラブストーリーに仕立てたのが星組版だったというわけなんですが。
それでも「オープニングにつながらないと思うんですけど……」という思いは拭えません。

なんでこんなにオリジナル版に文字数を割いたかというと、
2016年宙組版は、オリジナルと宝塚版の折衷案のような雰囲気があったからです。
朝夏まなとさん演じるトートはすごくスタイリッシュでダイナミックで、しかもパッションもあるという、
若くして君臨する帝王というオーラがありました。
おそらく彼はこれまでに何人もの人間をたぶらかして(笑)黄泉の国へ連れ去っていて、
実はエリザベートもその中のひとりにすぎないんじゃないでしょうか。
けれど朝夏トートのいけないところ(苦笑)は、
その瞬間瞬間は対象の人間を本気で愛しているってことなんですよ。
エリザベートだけじゃなく、自分が「仕事として」連れ去るべき人間はたまに本気で愛しちゃうという。
エリザベート一筋じゃないというのはファンには受け入れがたい解釈かもしれないけど、
私にはそう見えたし、朝夏さんのような若い「オレ様」トートならありかな~と思います。
私は結構好きだな、この解釈!
対するエリザベートの実咲凜音さんは、とても真面目で誠実で、
夫や子どもを放って逃避行をするようなタイプには見えないんですけれども、
でも実はそれが、己をを縛るすべてのものから解放されたいと願いつつも、
それでも「皇后としての威厳を保つ」という表現に見事につながっていたように感じます。
「死」に憧れつつも心の奥底では「生きたい生きたい!」と叫んでいて、
夫や子どもへの思いと、それを否定する気持ちとの間でいつも心は傷ついていて、
自由と義務の間で罪悪感も持っていて、実咲エリザベートは常に相反する心と葛藤していました。
これぞまさに女の一生というものを、見せてくれたと感じます。
そういう彼女の立ち位置もあって、トートとの関係がいわゆるラブストーリーとは違い、
ちょっと面白い関係に見えたのかもしれません。

エリザベートは芝居より歌が重視されている作品だと思いますが、
朝夏さんはお腹に響くような声が心地よく、実咲さんは落ち着いて伸びやかな声が美しく、
聴き応えのある舞台でもありました。
そうそう、皇帝フランツの真風涼帆さんは、超イケメンマザコン王子だったのが
怖いお母さんが亡くなった後の本当に独り立ちしてからの姿がとてもよかったです。
ああ、この人ならちゃんとオーストリア帝国を守ってくれるって思いましたもん。

特筆すべきはフィナーレでのデュエットダンス!
まさか星組版の麻路&白城バージョンを踊ってくれるとは思ってもいませんでした!
目の前で見ることができて、もう単純に感動です。
とても満たされた3時間でした。
ふう、メモなのにメモじゃない長さになっちゃった。(苦笑)
[ 2017/02/26 20:23 ] 舞台 | TB(0) | CM(0)

『帝冠の恋 』 須賀しのぶ 著 

先日の直木賞候補だった須賀しのぶさんの一作品、「帝冠の恋」を読みました。
来週の月曜日(30日)からNHK FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化されるという情報を得て、
放送前に原作を読んでおきたいと思い手に取りました。



本作は、ミュージカルとしても有名なオーストリア皇后エリザベートのお姑さん、
ゾフィー大公妃の若かりし頃の恋物語です。
その恋のお相手は、なんとナポレオンの息子!
私、全然知りませんでした。
あの厳格でハプスブルグの権化みたいなゾフィーが、
ナポレオン2世と不倫関係にあったなんて噂があるなんて。
ゾフィーの次男、つまりエリザベートの義弟マクシミリアンはメキシコ皇帝となってのちに銃殺されます。
そのことは史実として把握していましたが、まさかそのマクシミリアンがあのナポレオンの孫……?
私には「ええええ」な展開の物語でした。

ミュージカルでのゾフィーは意固地で意地悪な面がディフォルメされているので、
どうしてもこわいお姑さんというイメージが強いですが、
そもそもゾフィーの実像はあれほどにまで厳しいものだったのでしょうか。
エリザベートの伝記や考察本などは多数出ていますが、
ゾフィー大公妃のそれとなると日本語ではちょっと目にしたことがなく、
これまで触れる機会はありませんでした。
ただこちらも超有名な映画、ロミー・シュナイダー主演の「プリンセス・シシィ」の中でも、
ゾフィーはやはり厳しく、エリザベートに辛くあたる人として描かれています。
映画が作られたのは1950年代、ゾフィーの死から約80年後。



ヨーロッパではゾフィーは生きている頃からそういう人物として見られていたのか、
あるいは娯楽歴史映画として、主人公のシシィに対する人物としてそう描かれたのか……。
ドイツ語版のWikiを読むと、
「映画では意地悪な姑として描かれていたが、そうではない。
他の家族に対して、若い皇后(嫁)の悪口を言ったこともない」
という、ウィーンの著名な作家の説が載っています。

この「帝冠の恋」のゾフィーは常に前向きで、行動力があって、力強い女性。
それは読んでいて爽快で、恋に政治にひとり奮闘する姿を見ると応援したくなります。
そして彼女はナポレオン2世との恋を経て、
「オーストリア、ハプスブルク帝国のために」生きることを決意します。
それゆえに、オーストリアのためなら悪く言われてもかまわない、と、
厳しすぎる態度を取るようになってしまったとしても、それはそれで納得できると思いました。
そのあたりからも、恋物語とはいえ甘すぎることもなく、
かといって政治向きの話に寄って固くなりすぎることもなく、
非常にやさしい、サクサク読める作品になっています。
本来であれば、装丁版で2冊くらいにできそうな内容ですが、結構あっさり。
というのも、これ、もともとコバルト文庫の作品だったんですね。
あーーー、なるほど!

さてラジオドラマの方はどうでしょうか。
小説はわりと会話が多めでしたから、ラジオドラマ向きかもしれません。
基本的に王宮の中のお話ですし、登場人物もそれほど複雑じゃないですしね。
主人公のゾフィーは元宝塚トップ娘役だった野々すみ花さん。
NHK時代劇では常連さんになりつつありますね。
真田丸で信尹叔父上を演じられた栗原英雄さんも出演されますが、どの役だろう?
ラジオドラマが始まったら、またレビューしたいと思っています。
[ 2017/01/26 01:41 ] 読書/時代・歴史物 | TB(0) | CM(0)