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いろいろなことを、気の向くままに。   

渡月橋

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とても久しぶりに京都を訪れました。
といっても半日だったので、回ったのは嵐山のみ。
そしてその嵐山は外国人でいっぱいでした。
前回(だいぶ昔)金閣寺や清水寺に行ったときは、
「私、中国に観光に来たのかな?」と思うくらい中国人が多かったのですが、
今回は国籍を問わず、それを上回る外国人のみなさんが観光されてました。
有名な竹林の小径も、道の両端に人が座り込んでいて、竹林どころではない雰囲気。
その日は37℃の猛暑だったので、致し方ないのかなとは思いつつも、
想像以上の観光地っぷりに「にっぽんの京都」を痛感した次第。

渡月橋

初めて訪れた渡月橋は、一言、本当に美しかったです。
亀山天皇が月夜に舟遊びをしていたところ、橋の上を月が渡っていくように見えたために、
「くまなき月の渡るに似る」(雲のない夜に月が橋を渡るようだ)と話したことから、
『渡月橋』と名がついた、という由来に納得がいきました。
もう一度、あまり暑かったり寒かったりしない季節に、ゆっくりと眺めてみたいものです。

散策中に「りらっくま茶房」を見つけました。
店の奥にリラックマ地蔵がいたのですが、私はそれよりも、
灯籠の向こうからじっとこっちを見ているリラックマに目が釘付けでした(笑)。

リラックマカフェ

宝塚月組公演『ON THE TOWN』

暑くて暑くて熱風で干物になるんじゃないかってくらいの大阪へ飛び、
梅田芸術劇場で公演していた『ON THE TOWN』を観てきました。
手前のタピオカ屋の行列が時間を問わず半端なかった……。

on the town

『ON THE TOWN』はかのレナード・バーンスタインが作曲し、ジェローム・ロビンスが振り付けをしたミュージカル。
1944年に初演され、ジーン・ケリーによって「踊る大紐育」として映画化もされています。
バーンスタインのミュージカルというと、名作『ウエスト・サイド・ストーリー』はさておき、
『キャンディード』というオペラ寄りの作品があり、日本でもかなり前ですが上演されたことがあります。
知人が出演していたので観に行ったのですが、これが恐ろしく退屈だったのです。
本当に、あそこまで終演が待ち遠しかったことは、後にも先にもありません。
そういうわけでこの『ON THE TOWN』も、どこまで面白いのか実はかなり不安に思っていました。

が。
そんなことは杞憂でした!
とにかく楽しくて、何もかもが熱くて、最高にワクワクした舞台でした。
まず3人の水兵(珠城・鳳月・暁)のアンサンブルが良い!
真面目で誠実なゲイビー(珠城)に対し、オジー(鳳月)はおちょくったり煽ったりわりとやりたい放題。
でも友人を心配していて、彼なりにそれとなく応援している。
年下のチップ(暁)は先輩たちにいじられつつも、ときにはやり返すところが可愛らしい。
この3人のやり取りが軽快で、見ていて本当に気持ちいい。
スポットが当たっていないときの小芝居やアドリブも効いていて、目が足りないとはまさにこのこと。
そして彼ら3人の相手となる女性たちもまた、それぞれが個性的で面白い。
ゲイビーが一目惚れするアイヴィ(美園)はスターの原石といった感じでまだまだ硬く、
オジーに興味を持つクレア(夢奈)は女性らしさとちょっとガサツな部分が同居していて、
チップに迫るヒルディ(白雪)は男前で豪快だけれど、実は面倒見の良い姐御肌。
描かれる3つの恋もそれぞれで、
ゲイビー&アイヴィは純粋な恋を、
オジー&クレアは大人の色気と一種の滑稽さを含んだアヴァンチュールを、
チップ&ヒルディは勢いで翻弄し翻弄される刹那的な恋を、
面白おかしく見せてくれます。
どのカップルも違う魅力を持っていて、みんな応援したくなってしまいます。
でも、時は戦争の時代。
水兵3人は24時間だけNY上陸を許可された軍人であり、
「明日はこの世にいないかもしれない」という運命にある。
一方女性たちは安全な暮らしを続け、夢を持ち、未来を思い描くことができる。
笑いに満ちた舞台ではあるけれど、とてつもなく残酷で、切なくて、哀しい物語です。

さて鳳月杏さんは、今作が花組から月組に組替えしての1作目。
もともと月組に9年もいらしたわけですから、馴染まないわけがないのですが、
なんだろうな、「何かが弾けた?」と思うくらい、力の抜けた芝居を見せてくれました。
ふざけたり、からかったり、拗ねたり、戸惑ったり、真剣になったり、
愛情たっぷりだったり、切なげだったりと、ひと公演でこんなにたくさんの表情を見せたことって、
これまでにないんじゃないでしょうか。
花組時代はどちらかといえばお堅い役や紳士的な役が多かったですから、
こんなにくるくる表情が変わって、小芝居やアドリブをバンバン差し込んで来るなんて、
まったく想像もしていませんでした。
そして圧巻のフィナーレ!
男役さんたちを率いるラテンナンバーは、花組の濃さを醸し出しつつも、
鳳月さんならではの爽やかさがある「ギラギラでオラオラ」なカッコいい場面になっていました。
爽やかさとギラギラを並立させられるのが鳳月さんです。
その後の黒スーツの男役群舞では、鳳月さん元来の持ち味であるノーブルさが際立っていただけでなく、
群舞としてのまとまりや美しさに見応えがありました。
そうそう、特筆すべきことがひとつありました。
それは生オケだったことです。
序曲で金管が鳴った瞬間から「バーンスタインだ!」って気分が上がりましたし、
なんと送り出しまで演奏してくださって、とても贅沢な舞台だったことは記しておかないと。

本当に本当に、私、大満足!

惜しむらくは、テレビ放映もないし、円盤にもならないこと。
版権厳しいから仕方ないとはいえ、ここまで完成度の高いものが残らないなんて、
これが幻の舞台となってしまうなんて、あまりにも残念です。
余裕がなくて目が届かなかった下級生たちの姿も見返したいのに。

2泊3日の旅でしたが、幸せな夏休みでした。